2011年最もトホホなサイテー映画はこれだ! 輝け!映画秘宝「HIHOはくさいアワード」が決定!-映画秘宝
映画専門誌「映画秘宝」が、劇場上映作品からワースト10を選出する、「2011年度 HIHOはくさいアワード」を発表した。名匠とヒットメーカーのタッグで話題となったあの作品が、まさかのトップを飾っている。
「HIHO はくさいアワード」は、100人を超える、監督や俳優、作家ら映画フリークが選んだベスト&ワースト作品の集計により決定されるサイテー映画賞。秘宝秘宝が読者に贈る年に1度のお祭り騒ぎといった特集で、今回も栄えある(!?)トホホ映画が選出された。
2011年最もつまらなかった映画として鉄槌を下されてしまったのは、スティーヴン・スピルバーグとヒットメーカー、J・J・エイブラムス監督による『SUPER 8/スーパーエイト』。「期待値との反比例具合が近年最大級」(岩本克也)「期待が大きかっただけにトホホに」(佐々木浩久)など、期待値とのあまりの落差にトホホ感が大きかった様子。「久々に宣伝に騙されました。同業者として素晴らしい嘘のひとこと」(大場しょう太)など、むしろ宣伝の腕を褒め称える意見も。
2位は、ビジュアルだけでエモーションのない脚本などに問題があり過ぎるとの意見が噴出した『エンジェル ウォーズ』で、こちらも「期待していたのに……」という向きが多かったか。3位の『世界侵略:ロサンゼルス決戦』や『スカイライン-征服-』『カウボーイ&エイリアン』といった、エイリアン侵略モノが大量にランクインしているのも興味深い。
一方、今年のベスト10映画のトップに立ったのは『ピラニア3D』。「この3Dの時代にあって最も飛び出さなきゃなんないのはオッパイであるとおそわった」(みうらじゅん)という言葉の通り、モンスターに美女のおっぱい、流血バイオレンスが3Dでこれでもかと描写される本作には、絶賛の声が多数。意外にもしっかりとした作りに好感を持つ向きも多かった。格調高い作品ばかり喜ぶ世間に向かって、下品上等! と叫ぶような作品がトップにくるあたり、さすが映画秘宝といったところ。
そのほか日本未公開映画やサントラ、ピンク映画、マンガにゲームまで、さまざまなニーズに応える今年のベストを秘宝的感度で選出。昨年サイテー映画に腹を立てた人が機嫌を直すためにも、必携の1冊となっている。(編集部・入倉功一)
脱力! 映画秘宝トホホテン「2011年度 HIHO はくさいアワード」は以下のとおり。
1位『SUPER 8/スーパーエイト』
2位『エンジェル ウォーズ』
3位『世界侵略:ロサンゼルス決戦』
4位『ワイルド7』
5位『モンスターズ/地球外生命体』
6位『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』
7位『カウボーイ&エイリアン』『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』
9位『スカイライン-征服-』『ツーリスト』『ハンナ』『わさお』『一命』
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