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ネット右翼が妨害?『ザ・コーヴ』上映決定した横浜の映画館への抗議活動が激化!

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白熱した議論を交わす田原総一朗氏と、崔洋一氏
白熱した議論を交わす田原総一朗氏と、崔洋一氏

 21日、千代田区霞ヶ関の弁護士会館で、映画『ザ・コーヴ』の緊急シンポジウムが開催され、公開が決まった各劇場の支配人、本作の配給会社アンプラグド代表の加藤武史氏、雑誌「創」編集長の篠田博之氏、弁護士の日隅一雄氏、そしてゲストとして、ジャーナリストの田原総一朗氏、マンガ家の石坂啓氏、映画監督の崔洋一氏らが登場し、激論を戦わせた。

映画『ザ・コーヴ』ギャラリー

 シンポジウムが始まると、雑誌「創」編集長の篠田氏は、「(東京の上映館が中止を表明した今)この映画を反日映画として、横浜ニューテアトルが攻防戦となっています。もともとこの映画を反日映画と規定するのには無理があるんですよね。映画『靖国 YASUKUNI』のときほど論理的でない。しかし、ここから既存の右翼団体まで広がると困りますね」と上映まで、まだまだ予断を許さない現状だと明かしていた。そして、配給会社代表の加藤氏は、「今後、劇場への街宣活動の対応をどうしていくか協議していきたいと思います。抗議の電話への答え方のマニュアルを作るなど、できるだけ劇場に負担をかけないようにしたいと思います。ただ、最近では、上映を成功させてほしいという激励の声も多くなってきています」と上映に際しての決意を語っていた。

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 この日、上映館として発表されたなかの第七藝術劇場、京都シネマ、名古屋シネマテーク、フォーラム仙台、フォーラム八戸は、やはり上映について議論を起こした映画『靖国 YASUKUNI』を上映した映画館。映画『靖国 YASUKUNI』は、さまざまな論争を呼んだが、結果として公開に踏み切った映画館には多くの観客訪れたという。大阪・第七藝術劇場の松村支配人は「抗議の内容は、非常に短く『盗撮映画で、反日映画だと。イルカの肉を食べて何が悪い』といった主張です。『靖国 YASUKUNI』のときは年配の方からのお電話が多く、非国民だといわれたり、混乱したのは確かです。今回は粛々と、上映に向けて準備を進めている状況です」と抗議内容を明かす。一方で、京都シネマの神谷支配人は「『靖国 YASUKUNI』のときと違うのは、活動されている人の実態が良く分からないということです」と困惑している様子。篠田氏が「ネットを使っているし、表現の自由とはいえ新しいタイプの右翼ですね」と解説すると、崔監督も「かつての右翼の枠でくくってはいけないですね。こわもての暴力というよりも偏執狂的なものがある。この人たちの生真面目さで街宣をかけられたら、正直めげるだろうなと思いました」と抗議活動を行っている人物像を解説していた。

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 またこの日は、横浜ニューテアトルの長谷川支配人も登壇する予定だったが、映画館の前で大音量で街宣活動を行うなどこの映画を反日映画だとする団体からの抗議活動が激化したために欠席。映画館では、この営業を妨害に対してシャッターを下ろすなどの対処に追われている状況だという。そんな映画館の状況を聞いた崔監督は、「あんたらの敵はアメリカじゃないの? と言いたいね。とにかく小さい映画館は今、苦しいんだから。お前ら弱いものいじめはやめろ、営業妨害だという言葉が当てはまると思います」と映画業界に携わっている人間として憤りを見せていた。

映画『ザ・コーヴ』は7月3日より全国順次公開

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