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ロンドンはシェイクスピアブーム?レイフ・ファインズから学生まで、シェイクスピア映画が目白押し

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ジョン・モンテグランデ監督(左)、アダム・リー・ハミルトン監督(右)
ジョン・モンテグランデ監督(左)、アダム・リー・ハミルトン監督(右) - Photo:Yukari Yamaguchi

 現地時間10月6日、ロンドンで開催中の第19回レインダンス映画祭で、ティーンエイジャーによるシェイクスピアとして注目されている、アダム・リー・ハミルトン&ジョン・モンテグランデ監督映画『ジュリアス・シーザー(原題)/ Julius Caesar』が上映された。

ウィリアム・シェイクスピアの喜劇用の戯曲でもある『ヴェニスの商人』

 ブリティッシュ・ユース・フィルム・アカデミー(以下BYFA)による本作、出演俳優は17、8歳の学生たちが主体だ。BYFAは、プロの映画制作者との映画作りを、学生に体験させる育成団体。その最新作となる本作は、シェイクスピア原作の悲劇「ジュリアス・シーザー」を現代のストリート・ギャングの世界に置き換えた作品だ。シーザーなど役名や台詞は、原作をそのまま使っている。白黒の引き締まった映像と重厚な音楽が、古典的な台詞回しと年若い俳優の間のギャップを埋め、堂々のシェイクスピア劇になっている。限られた予算のため「ロケをしながらも5週間で撮り上げた」とハミルトン監督が言う本作は、ベスト・マイクロ・バジェット作品賞にノミネートされている。

 この秋のロンドンは、本作以外にもシェイクスピア関連作品が連なる。本映画祭終了と入れ違いに開幕となるロンドン映画祭の方でも、2本の注目シェイクスピア映画が参加している。1本は、現代の戦地を舞台にしたシェイクスピア劇で、俳優レイフ・ファインズの初監督映画となる『Coriolanus(原題)/コリオレイナス』、もう1本がシェイクスピア本人をテーマにしたローランド・エメリッヒ監督映画『作者不詳』だ。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー出身でもあるファインズは、現在、ロンドンのウェストエンドの舞台でも、シェイクスピア劇「テンペスト」で主演を務めている。また、映画『フロスト×ニクソン』などで知られる芸達者マイケル・シーンの「ハムレット」も上演間近だ。定番でもあるシェイクスピア劇だが、何時にも増してシェイクスピア話題作が目白押しといった状態だ。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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