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故・大滝秀治さん、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞!

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授賞式会場で流れた大滝秀治さんの映像
授賞式会場で流れた大滝秀治さんの映像

 8日、第36回日本アカデミー賞授賞式がグランドプリンスホテル新高輪で行われ、昨年10月に肺扁平上皮がんのため87歳で亡くなった故・大滝秀治さんが、遺作『あなたへ』で最優秀助演男優賞を受賞した。初めて受賞した日本アカデミー賞で、大滝さんは同賞最年長受賞記録を樹立した。

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 授賞式には、大滝さんが所属していた劇団民藝の山本哲也氏が代理で出席。受賞決定に「大滝さん! やったよー!」と大きな声で天国の大滝さんに呼び掛けた。また、「大滝さんは、こうやって褒められることが大好きでした。もうだめだと思ったときにも、こうやって褒めていただくと、また1年やれるかもしれないなと励みになって、一生懸命勉強する方でした。遺影の前で、二人で大好きなお酒を飲んで乾杯したいと思います」と大滝さんに代わり、受賞の喜びを語った。

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 またこの日は、大滝さんの妻・純子さんからの手紙が読み上げられる一幕も。「病気が見つかり、仕事ができなくなったときに大きな支えになってくれたものが、『あなたへ』でした。夏を迎えるころから、もう忘れられちゃうなあと悲しそうにつぶやくことが多くなっていたのですが、映画の公開を前に、新聞などに名前が載るたびに顔に赤みが戻り、リハビリに励むようになりました」と本作への出演が大滝さんの心の支えにもなっていたことが明かされた。

 さらに「わたしたち家族は共に穏やかな時間を過ごすことができても、生きる力となる仕事への情熱を呼び覚ますことはできませんでしたので、この作品に出会え、本当にうれしくありがたい気持ちになりました」と続けられた純子さんからの手紙に、列席者たちも胸を打たれた。

 『あなたへ』は、高倉健が6年ぶりに主演を務め、降旗康男監督と20作目のタッグを組んだ作品。大滝さんは、高倉演じる主人公・倉島英二が1,200キロの旅の果てに出会う海の男・大浦吾郎を演じた。1989年に公開された映画『あ・うん』以来、たびたび共演してきた高倉と大滝さんが海辺で語り合うシーンは、二人の共演シーンの中でも心に残る指折りの名シーンだった。(編集部・島村幸恵)

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