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『ホビット 竜に奪われた王国』たるでの川下りシーンのロケ地決定の裏側!

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現在は、実際に撮影が行われた場所でカヤックに乗ることもできます! - ニュージーランドのペロルス川で撮影を行うピーター・ジャクソン監督たち
現在は、実際に撮影が行われた場所でカヤックに乗ることもできます! - ニュージーランドのペロルス川で撮影を行うピーター・ジャクソン監督たち - (C) 2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.

 映画『ホビット』シリーズでスーパーバイジング・ロケーションマネージャーを務めたジャレッド・コノンが、現在公開中の第2部『ホビット 竜に奪われた王国』で見つけるのが最も難しかったという「たるに乗ったドワーフたちの川下りのシーン」のロケ地について語った。

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 この川下りのシーンは、俳優たちが「もっと速くして!」と大はしゃぎだったというスタジオ内の“流れるプール”で撮った映像と、ニュージーランドのネルソンとマルボロの中間にあるペロルス川でロケをした際の映像などを組み合わせたもの。ピーター・ジャクソン監督が思い描いたのは「砂や小さな石がある川じゃなくて、両サイドに固い岩がある小さな峡谷のような川。それと当時に、たるが着くことができる浅い岸辺もある川」だったが、これがロケーションマネージャーたちの頭を悩ませることになった。

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 ジャレッドは「峡谷だと深すぎるし、岸辺がある川は一般的に石ころが多いから。ピーターの希望は矛盾した二つだったから『自然はそんな思い通りになるものじゃないよ!』と思ったよ」と笑いながら打ち明け、9週間半のロケに入るまでにふさわしい川を見つけることができなかったと告白。追加の時間と予算を使う覚悟で新たな土地へ行くことに決め、そこでようやく決まったのがゴツゴツした岩に囲まれていながらドワーフたちが上陸できる場所もある、澄みきった水のペロルス川だった。

 さらにロケ地が決まった喜びもつかの間、撮影日の前に雨が降ったため、川の水位が危険なレベルまで上昇。撮影当日になっても水位が下がらず、結局その日は川での撮影を断念し、他の撮影地へ全ユニットが5時間かけて移動する羽目になってしまった。翌日には水位も落ち着いたが、川は汚くてひどい状態。「だから掃除してきれいにしなくちゃいけなかったよ」と自然を相手にする苦労を語ったジャレッドだが、「でも完成版を観ると素晴らしいよね。みんなあの川のシーンのことを『最高のチェイスシーン』と言ってくれるし、結果的にうまくいったと思う」と充実感を漂わせていた。

 なお、ジャレッドによると「川は相手にするのが難しい」というのは今回に限ったことではなく、前シリーズ『ロード・オブ・ザ・リング』では川にセットを作ったものの、撮影前に洪水になって全て流されてしまったこともあったという。(編集部・市川遥)

映画『ホビット 竜に奪われた王国』は公開中

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