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戦車から身を隠して弟を守る…10歳の少年が『アーティスト』監督作で魅せた迫真の演技

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10歳の少年が魅せる迫真の演技
10歳の少年が魅せる迫真の演技 - (C) La Petite Reine / La Classe Americaine / Roger Arpajou

 第84回アカデミー賞で監督賞をはじめ5冠を達成した『アーティスト』のミシェル・アザナヴィシウス監督最新作『あの日の声を探して』の新映像が公開され、少年が戦車から身を隠して幼い弟を守る衝撃的なシーンが披露された。

 現代のチェチェンを舞台にした本作は、ロシアの侵攻によって両親を殺害され声を失った9歳の少年が、EU職員の女性と出会い、生き別れた姉と弟を捜すべく奔走する姿を活写する感動ドラマ。『アーティスト』のヒロインを務めたベレニス・ベジョが、EU職員のキャロル役として再び監督とタッグを組んだ。

 公開された映像は、オーディションを勝ち抜き本作の主人公・ハジを演じた、チェチェン出身の10歳の少年アブドゥル・カリム・マムツィエフの迫真の演技を切り取ったもの。冒頭では、迫り来る戦車から身を隠すために岩陰に潜み、胸に抱いた幼い弟を必死で守るというシリアスなシーンが展開され、こぼれ落ちる涙が胸を締め付ける。EU職員の女性との温かい交流が映し出される一方で、凄惨(せいさん)なチェチェンの様子も捉えられており、過酷な現実に立ち向かう少年の姿に心が揺さぶられる内容となっている。

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キャスト
戦車の恐怖が迫る…… - (C) La Petite Reine / La Classe Americaine / Roger Arpajou

 演技未経験とは思えない少年の切実な姿に、ベレニスも「彼が一瞬で感情を引き出せることにびっくりしたわね。彼が泣くシーンは簡単に撮影できたのよ。ミシェルが頼むと、いつでも簡単に泣いてみせた。見ていて困惑したほどよ」と驚いたことを告白。続けて、「彼はとても礼儀正しく、優しい子よ。何十回も同じシーンを演じさせられる中、本当によく頑張ったわ。彼のことをとても誇らしく思う」と一人の役者として称賛した。

 そんな原石を発掘した監督は、「440人以上の子供のオーディションを行ったのですが、一番大切に思ったことはとてもシンプルに感情を表現できること。それができるのがアブドゥルだったんです」と振り返る。「他の子供たちは『泣いてください』というと10人中8人ぐらいは笑い出したり、ナーバスになったり、残りの2人はすごくデモンストレーション的な演技をしたりする中で、彼はふりをするのではなく、『ただ素直に泣く』という行為をやってくれた子だった。わたしたちが俳優にまさに求めるものだったのです」と起用理由を語った。(編集部・吉田唯)

映画『あの日の声を探して』は4月24日よりTOHOシネマズシャンテ他全国順次公開

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