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原田眞人監督が『駆込み女と駆出し男』に込めた時代批判のメッセージ

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観客からの質問に答えた陽月華、原田眞人監督、神野三鈴
観客からの質問に答えた陽月華、原田眞人監督、神野三鈴

 原田眞人監督が28日、都内で行われた映画『駆込み女と駆出し男』のティーチイン上映会に出席し、作品の時代設定に現代社会への批判を込めていることを明かした。この日は女優の陽月華神野三鈴もイベントに参加した。

【動画】『駆込み女と駆出し男』予告編

 この作品の基になった井上ひさしさんの時代小説「東慶寺花だより」では、明確な時代設定は記述されていなかったが、原田監督は劇中の時代設定を「天保の改革」の時期にしたという。監督はその真意を「この時代を選んだ理由としては、今と似ているからなんです」と話すと、「政府が強権発動したり、閣議決定だけで重要なことを決めてしまったり。その権力と戦う一般の人の心意気というものを描きたかった」と現代への批判を作品の時代設定に込めていると語った。

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 イベントでは観客から質問を受け付け、登壇者がそれに答える場面も。原田監督が観客に対して「2回以上この作品を観られた方はいますか?」と尋ねると、多くの来場者が挙手。そのため質問も「劇中の時代背景に沿った、のれんや手ぬぐいなどの小道具に対するこだわり」や、各場面に対する世界観、監督の想定した像など、マニアックな質問が連発。原田監督より質問を振られた陽月と神野共に「それは監督から回答していただいた方が……」とタジタジ状態となっていた。

 また、撮影時の印象として神野は「台本をいくら読んでも、監督の書かれた世界は奥が深くて、演じた時点ではとても把握できていなかったと思う」と告白しながらも、「楽しくのびのびとやらせていただきました。原田監督は役者にリスペクトを持ってくださり、決めごとや自由な部分をガイドとして示していただきました。大泉(洋)さんはアドリブに全部応えてくださいました」と語り、アットホームに撮影が進んでいた様子をうかがわせていた。(取材・文:桂伸也)

映画『駆込み女と駆出し男』は全国公開中

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