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ティム・バートンらに影響を与えた人形アニメの父、日中友好の思いを込めた未完のシナリオ

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持永只仁さんのまな弟子・真賀里文子
持永只仁さんのまな弟子・真賀里文子

 人形アニメーション作家の真賀里文子が27日、赤坂のWOWOW本社で行われたドキュメンタリー番組「ノンフィクションW 人形アニメーションの父・持永只仁の約束~未完のシナリオが繋ぐ日本と中国~」試写会&トークショーに出席し、日中友好に尽力した師・持永只仁さんの功績を語った。

 「コンタック」「NTTドコモダケ」などのCMアニメーション、「コメットさん」『帝都物語』などの特撮、さらには映画『くるみ割り人形』(1979)など、多くの人形アニメを手掛けてきた真賀里。師匠である持永さんのドキュメンタリー番組に「ようやくわたしの出自がハッキリした。関係者の皆さんに感謝します」と感無量の表情を見せる。

 人形アニメーションの父と呼ばれる持永さんは、日米合作の人形アニメーション「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」や『ちびくろさんぼのとらたいじ』といった名作を次々と生み出し、川本喜八郎監督や高畑勲監督、ティム・バートン監督らに多大なる影響を与えた人物。真賀里は、持永さんについて「本当にいい男なんですよ。包容力があって」と笑顔で述懐。「持永さんはこんな画面を作りたいから、そのためにどうするかと考える方。そしてそれが非常に的確で。おかげさまでわたしは何も考えずに、持永さんのやり方を(受け継いで)やっています」と付け加えた。

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 本ドキュメンタリーでは、中国人アニメーション監督・特偉さんとの共同制作を約束するも、未完のままに終わったシナリオ「二つの太陽」に込められた持永さんの思い、そしてその二人の遺志を受け継ごうと奮闘する真賀里や、中国でアニメーションを学ぶ学生たちが企画成立のために動き始める姿なども映し出される。しかし「二つの太陽」の企画は文化大革命などの社会情勢や、さらには資金的な問題などによって頓挫してしまう。作品は未完のまま、持永さんは1999年に、特偉さんは2010年に逝去してしまった。

 現在ではほとんど長編人形アニメーションは制作されていない。真賀里は「日本には文楽という人形文化もあるのに、面白いから1億円出してやろうなんて人はいません。『二つの太陽』もスタートするのはこれからだと思っています。でもやはりお金は必要です。オリンピックにもだいぶお金を使っちゃったらしいですし。あのお金を少しでもこちらに回してくれたら……」と冗談を交えながらも現状を訴えた。(取材・文:壬生智裕)

「ノンフィクションW 人形アニメーションの父・持永只仁の約束~未完のシナリオが繋ぐ日本と中国~」は8月1日午後1時よりWOWOWプライムで放送予定

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