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菊島隆三賞を『ソロモンの偽証』の真辺克彦が受賞!「弱っちまったみたいな感じ」

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菊島隆三賞を受賞した脚本家・真辺克彦
菊島隆三賞を受賞した脚本家・真辺克彦

 年間に発表されたすべての映像作品の脚本を対象に、その年の最も優れた脚本家を選出する第18回シナリオ作家協会「菊島隆三賞」授賞式が28日に都内で行われ、映画『ソロモンの偽証 前篇・事件』『ソロモンの偽証 後篇・裁判』で受賞を果たした脚本家・真辺克彦が出席。「だらしなく生きてきた自分が、こんなすごい賞をいただくのは弱っちまったみたいな感じです」とコメントした真辺は、授賞式後に行なわれたトークショーで、同作の成島出監督、主演の藤野涼子とともに映画を振り返った。

 同作は宮部みゆきのベストセラーをもとに、ある中学校で起きた不可解な生徒死亡事件と、その真相を暴こうとする学校内裁判の行方を描いたミステリー。本映画の企画は元々成島監督が温めていたもので、「イジメられて自殺しようと考えている子を一人でも助けられたら」と映画化の意図を説明。真辺は「3.11以降、自分も含めて大人がだらしなかったところもあり……。そんな中で傷だらけになりながらも本当の事を調べようとする“生きていく力強さ”みたいなものにエールを送りたくて」と原作にひかれた思いを話した。

 本作の脚本執筆について真辺は「どういう風にこの映画を進めるのかは、成島監督が導き役となり、一緒にやりました」と述懐。ハードカバー3冊分の原作を脚本にするにあたり、「時系列ごとに何が起きて登場人物が何を思ったか、ダイジェストみたいなものを50ページつくりました。最初は藤野涼子と野田健一の2人の視点で描こうと進めていましたが、3~4本の映画の分量になったので、涼子から描く形にしました」と製作の裏側を解説した。

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 成島監督は撮影で使用する学校探しが難航したことを明かし、「学校から『いじめや校庭で子どもが死ぬ(のを扱った)映画に貸せません』と言われました。『我々はそれを無くしたい思いでつくるんです』って言ってもダメで、日本で映画を撮るのは大変だなと思いました」と振り返った。

画像テキスト
トークショーを行なった藤野涼子、真辺、成島出監督

 トークショーの後半には、本作の役名をそのまま芸名にしたことでも話題になった藤野が登壇。撮影が終わった今でも藤野涼子と呼ばれることには「撮影中もずっと涼子と呼ばれていたので違和感は全然ないです」と話す一方、『七人の侍』や『隠し砦の三悪人』などが好きな渋い一面を明かして、「時代劇に出てみたい。殺陣とか乗馬とかやってみたいですし、着物を着て刀を振り回したりしてみたいです」とアピールしていた。(取材・文:中村好伸)

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