最後の『ウルヴァリン』は大人向け!まさかの社会派映画祭でお披露目
第67回ベルリン国際映画祭
現地時間17日、第67回ベルリン国際映画祭でアウト・オブ・コンペティション部門に出品された映画『LOGAN/ローガン』のジェームズ・マンゴールド監督、出演のヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワートらが会見を行った。『X-MEN』シリーズで長年ウルヴァリンとプロフェッサーXを演じてきたヒューとパトリックは、同役を務めるのは本作で最後だと示唆している。
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彼らの言葉を裏付けるように『LOGAN/ローガン』で描かれるのは、ウルヴァリン=ローガンと、X-MENを作り上げたプロフェッサーXの最後ともとれるストーリー。始まりからみじめな境遇にいるローガンとプロフェッサーの姿がショッキングで、「プロフェッサーXとはもう会えないの? ウルヴァリンは不死身じゃなかったの?」というファンの悲鳴が聞こえてきそうだ。
マーベルコミックスを原作とした『X-MEN』シリーズのスピンオフである本作を、社会派といわれるベルリン映画祭でお披露目することへの疑問も漂う中で会見は始まったが、マンゴールド監督は「これは子供向けの映画ではない。大人に向けたものだ」と断言。「ちょっといいかい?」と加わったパトリックが「皆さんの前にいるのが恥ずかしい」と続けて何事かと思わせるも、「EUを抜けるという選択をした国民だから。ブレグジット(Brexit=英国のEU離脱)のことだよ」と落として笑わせた。
ヒューは「僕らを反映したような素晴らしい話になっている。家族について、それも親密さを恐れるローガンの視点で描いているんだ」と本作について語り、「これまでコミック原作の映画を観たことがない人に薦めたい」とベルリン映画祭をお披露目の場に選び、そして選ばれたことへの自信をのぞかせた。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)
映画『LOGAN/ローガン』は6月1日より全国公開