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どゆこと!?ポーランド映画、死体が動き出す謎の冒頭シーン

映画『君はひとりじゃない』より
映画『君はひとりじゃない』より - (C) Nowhere sp. z o.o., KinoSwiat sp. z o. o., D 35 S. A., Mazowiecki Fundusz Filmowy 2015 all rights reserved.

 第65回ベルリン国際映画祭で監督賞となる銀熊賞を受賞し、ポーランドのアカデミー賞であるイーグル賞で主要4部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞)を受賞した映画『君はひとりじゃない』から、その意味をどう捉えればいいのかわからない謎のオープニング映像が披露された。死体が突然動き出すこのシーン、どのように解釈すればよいのだろうか……。

【動画】映画『君はひとりじゃない』特別映像

 本作は最愛の人を亡くした父ヤヌシュとその娘アンナが再生していく過程を独自の視点で描く家族ドラマ。父と娘が深い闇の中から生きる道を模索する姿を映し出しており、劇中には観た後にその意味を人と話し合いたくなるような不思議なシーンが満載だ。

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 この度公開された映像もそんな“不思議シーン”のひとつ。検察官である父ヤヌシュは男性が自殺したとみられる現場に向かい、そこには木の枝に紐を縛り付けて首をつっている男性が。死亡時間を確認して他の検察官が紐を切ると、遺体は地面に生々しい音を立てて落ちる。そして「自殺でしょうね」と現場検証している彼らの後ろで、突然死んでいたはずの男性が立ち上がって歩き始める。去っていく男性を見つめることしかできないヤヌシュたち。登場人物たちにもその男性が見えているようにも捉えられるが、死体から抜け出した魂が歩いているのか、それともただ単に死んでおらず、家路を目指して歩いているだけなのか。観る者にその観方を委ねる映像となっている。

 ポーランドの俊英女性監督マウゴシュカ・シュモフスカが独創的に「再生」を描いた作品は全米最大の映画レビューサイト Rotten Tomatoes で88%という高い評価を得ており、海外では「ブラック・ユーモア」と評されている。シュモフスカ監督はインタビューで「ベルリン国際映画祭で行ったコンペでのプレミアでは諸外国の観客は大笑いだったわ」と振り返りつつ、「でもこれは『ポーランド人のメンタリティーとは?』を具体的に描いた作品だから、ポーランドの観客は至って真面目に観ていられていたの。国によって観方が違うようね」と語っている。そんな作品を日本人はどのように感じるのか、注目したい。(編集部・海江田宗)

映画『君はひとりじゃない』は7月22日よりシネマート新宿、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開

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