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『ブラック・ウィドウ』ロシアが生んだスーパーソルジャー!新キャラ、レッド・ガーディアンとは

まさにロシア版キャプテン・アメリカ! - 『ブラック・ウィドウ』に登場するレッド・ガーディアン
まさにロシア版キャプテン・アメリカ! - 『ブラック・ウィドウ』に登場するレッド・ガーディアン - (c) Marvel Studios 2021

 マーベル・スタジオ最新作『ブラック・ウィドウ』には、主人公ナターシャ・ロマノフの“家族”が登場する。その中でも一際目立つのが、彼女の“父親”であるレッド・ガーディアン/アレクセイだ。キャプテン・アメリカ風のコスチュームに身を包んでいる彼は一体何者なのか? マーベル・コミックにおけるキャラクターの歴史と共に紹介する。

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原作コミックにおけるレッド・ガーディアン

 原作コミックでレッド・ガーディアンが初めて登場したのは、1967年刊行の「Avengers」第43号。同キャラクターは代々引き継がれているが、映画に登場するアレクセイは、二代目(アレクセイ・ショスタコフ)と同じ名前である。初代は後から描かれたキャラクターで、コミックに初登場したのはこの人物だ。

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 アレクセイはもともと、ソ連軍のテストパイロットを務めていた。1950年代にアメリカとソ連の間で冷戦が勃発し、アメリカが国民の戦意高揚のためにキャプテン・アメリカを生み出すと、ソ連もそれに対抗するため、アレクセイをレッド・ガーディアンとして仕立て上げた。そのため、ユニフォームのデザインもキャプテン・アメリカに似ている。

 ただし、キャプテン・アメリカと大きく異なるのはそのパワー。キャプテンは特殊な血清による超人的なスーパーパワーを持っているが、レッド・ガーディアンは基本的に普通の人間で、厳しい鍛錬によって超人的な身体能力を身につけている。

 原作コミックでは興味深い設定がある。ソ連の英雄であるアレクセイは、後にブラック・ウィドウとなる人気バレリーナ、ナターシャ・ロマノフと結婚しているのだ。その後、ソ連の諜報機関KGBが秘密裏にレッド・ガーディアンにすることを決め、彼の死を偽装。その真相は妻ナターシャにも伝えられなかった。

 さらにドラマチックなのは、二人の再会。ブラック・ウィドウとなったナターシャは、アメリカに亡命してアベンジャーズに参加し、中国の秘密軍事基地の破壊に向かう。その時、中国の同盟国ソ連のヒーローとして基地を守っていたのが、レッド・ガーディアンになったアレクセイだ。ナターシャに気付いた彼は、中国の大佐が彼女を攻撃しようとすると、彼女をかばって致命傷を負い行方不明に。愛する人のために自分を犠牲にしたのだ。

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映画での設定、演じている俳優は?

「ストレンジャー・シングス」でお馴染みのデヴィッド・ハーバー(中央)がアレクセイ役! - (c) Marvel Studios 2021

 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)におけるレッド・ガーディアンの設定は、原作コミックを踏まえつつ、映画版にアレンジされたもの。キャプテン・アメリカに対抗するため政府が生み出したスーパーソルジャーという設定は同じだが、ブラック・ウィドウとは夫婦ではなく、彼女の“父親”として描かれる。

 レッド・ガーディアン役を務めるのは、Netflixオリジナルシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」で警察署長ホッパーを演じてブレイクしたデヴィッド・ハーバー。ドラマの中で、ホッパー署長がレッド・ガーディアンの母国であるソ連と関わりを持つことになったのも面白い偶然だ。

 実は、デヴィッドはアメコミ映画と縁が深い。デヴィッド・エアー監督が手がけたDC映画『スーサイド・スクワッド』(2016)では政府関係者のデクスター・トリヴァー役を務め、ニール・マーシャル監督によるリブート版『ヘルボーイ』(2019)では主人公ヘルボーイを演じた。プライベートでは、2020年に英人気ミュージシャン、リリー・アレンと結婚。別分野で活躍するスターと結婚したことは、原作コミックにおけるアレクセイと共通している。

 そんなデヴィッドが演じるレッド・ガーディアンは、ナターシャの物語においてどのような役割を果たすのか。原作コミックとの共通点に注目しながら鑑賞してみるのも一興だろう。(平沢薫)

映画『ブラック・ウィドウ』は7月8日より劇場公開、7月9日よりディズニープラス プレミア アクセス公開(※要追加料金)

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