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荒木哲郎監督『バブル』のモチーフは人魚姫!原点は1枚のスケッチ

『バブル』より
『バブル』より - (C) 2022「バブル」製作委員会

 アニメ「進撃の巨人」で知られる荒木哲郎監督によるオリジナルアニメ映画『バブル』は、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話「人魚姫」がモチーフになっている。原点となったのは、荒木監督が描いた1枚のスケッチだったという。

映画『バブル』本予告映像

 WIT STUDIO が制作を務める本作は、世界に降り注いだ泡(バブル)によって重力が壊れ、ライフラインが断たれた東京を舞台に、少年と少女の想いが引かれ合うさまを描くグラビティ・アクション・ラブストーリー。「魔法少女まどか☆マギカ」の虚淵玄が脚本、大ヒット漫画「DEATH NOTE」の小畑健がキャラクターデザイン原案、『プロメア』の澤野弘之が音楽を担当するなど、豪華クリエイターが集結したことでも話題を呼んでいる。

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 主人公は、パルクールのチームバトルでエースとして活躍する少年ヒビキ(声:志尊淳)。ある日、命の危機に瀕したヒビキは、不思議な力を持つ少女ウタ(声:りりあ。)にピンチを救われ、次第に二人は心を通わせていくことになる。この物語の始まりとなったのは、荒木監督が描いた「近未来背景の人魚姫が、沈んだ東京のビルの上に座っている姿」のスケッチだ。何度もプロットを作り直す中で、このアイデアから、アンデルセンの「人魚姫」の物語を軸としつつ、オリジナリティーを加えた映画『バブル』の世界を構築。少女が恋をした末に泡になる「人魚姫」の物語に対し、「ある少年に泡が恋して少女になる」という発想で本作の物語の骨組みを作っていった。

バブル
(C) 2022「バブル」製作委員会

 また、「人魚姫」の王子様と人魚姫にあたる、ヒビキとウタのラブストーリーを膨らませていったのは、虚淵と共に脚本チームに参加した佐藤直子だという。佐藤は「アンデルセンの名作『人魚姫』は一般的には悲恋の印象が強い物語だと思います。しかし人魚姫は、未知の世界への憧れに向かって一途に行動する勇敢な少女でもあります。また『人魚姫』は深海に棲む異種族の視点で紡がれたファンタジーとしても非常に魅力的な物語です。『バブル』では、人魚姫の魂の在り方や、センス・オブ・ワンダーな要素をヒロインのウタに重ね描いています。異種族の人魚姫の決断は、人間である私たちに愛の本質を教えてくれます。承認も見返りも求めず想いを全うする純潔さーーそこがこの物語が普遍的に愛される魅力だと思います」と、「人魚姫」で描かれる愛の本質をテーマに本作の物語を完成させていったことを明かしている。

 なお、童話「人魚姫」の生みの親であるアンデルセンは1805年4月2日生まれ。本日4月2日の誕生日にあわせて、『バブル』の公式サイトでは脚本の佐藤が翻訳した「人魚姫」が読める特設サイトがアップされた。(編集部・吉田唯)

『バブル』劇場版は5月13日より全国公開、Netflix版は4月28日より全世界配信

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