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富岡涼が語る『Dr.コトー診療所』復帰秘話

富岡涼の貴重なインタビューが実現!
富岡涼の貴重なインタビューが実現! - (C) 山田貴敏 (C) 2022映画 「Dr.コトー診療所」製作委員会

 16年ぶりの続編となる映画『Dr.コトー診療所』(公開中)で原剛洋を演じた富岡涼が、本作のためだけに俳優復帰を決めた経緯や、久しぶりの撮影に挑んだ心境を語った。

【画像】懐かしい!子供時代の剛洋と比較

 「Dr.コトー診療所」は、2003年から2006年にかけて2本の連ドラとスペシャル版が作られたテレビドラマ。東京からへき地の離島・志木那島(しきなじま・架空の島)に赴任した“コトー先生”こと五島健助が、困難に立ち向かいながら島の人々とともに生きていく姿を描いたヒューマンドラマ。中江功監督、吉岡秀隆柴咲コウなど、おなじみの面々が再集結した。(取材・文:森祐美子)

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Q:俳優業を引退し、現在は会社員として働いていらっしゃいますが、今回この作品のためだけに復帰された決め手は何でしょうか?

 単純にいちファンとして『Dr.コトー診療所』シリーズが大好きで、テレビで再放送を見るたび「コトー先生は元気かな? 島のみんなはどうしているかな?」と思ったりしていました。まさか続編をやるとは考えていなかったので、監督からお話をいただいて驚きましたが、島のみんながどんな16年を過ごしてきたのか、自分と同い年の剛洋がどんな日々を送っているのかに興味がありましたし、昔を思い出しながら今の剛洋を演じられたらいいなと思いました。役者を辞めてから時間が経った中で声をかけていただいたのもすごくうれしくてありがたかったです。貴重な体験をさせてもらえるので、自分のできることを精一杯やろうと思いました。

Q:撮影に際しては、どんな準備をされましたか?

 まずは、ドラマシリーズをすべて見返しました。あらためて観ると、リアルタイムで観ていたときとはまた違う感情が湧いてきました。たとえば漁労長のシゲさん(泉谷しげる)は、島にいるうるさいおじちゃんというイメージだったんですけど、こんなに温かい人だったんだとか(笑)。前に演じたときは小・中学生だったので、剛洋の気持ちも子供の頭でけっこう単純に考えていたんですが、あれから10何年たった今、あらためて当時の剛洋の気持ちを考えると、こういう思いでいたんだろうなとわかることもありました。

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Q:クランクイン前には15キロほど減量されたと聞きました。

 監督に久しぶりにお会いしたのが去年の年始あたりで、けっこう太っていたんです。もう少し健康的に、やせてみたら? と言われて、2か月ほどで15キロ体重を落としました。栄養バランスを考えながら毎日3食自炊をして、仕事のあとはプールに通って。撮影が始まってからも現場でスタッフさんが低カロリーの食事を用意してくださり、体重を維持していました。撮影が終わって3週間ぐらいで、ほとんどもとに戻りましたが(笑)。

Q:撮影現場でスタッフ、キャストの皆さんと再会された感想は?

 最初にお会いしたときはかなり緊張していたんですが、皆さんに「剛洋!」と声をかけていただいて、僕も「コトー先生!」「彩佳さん!」っていう感じで、剛洋と同じく志木那島に久しぶりに帰ってきたような感覚になりました。「おかえり」「大きくなったね」と言われて少し恥ずかしくもありましたが、温かく声をかけていただいて本当にうれしかったです。

Q:中江監督は、富岡さんについて「久しぶりの演技でしたが、お芝居の間合いも、体の動きも、子役の頃と何も変わっていなかったです。何よりも、スタッフとキャストが、剛洋が変わっていなくて喜んでいることが一番うれしかったです」とコメントされていましたが、16年ぶりの剛洋をどのように演じたのでしょうか?

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 脚本を読んで、剛洋の気持ちや性格をじっくり考えて演じていきました。監督は、「ここで剛洋ならどうするか?」「いま剛洋はどう感じているか?」など細かい部分まで問いかけ、一緒に考えてくださって、撮影していく中で剛洋としての気持ちがどんどん強まってきたので、自分の中にまだ剛洋が残っていたんだと感じました。テレビドラマでは剛洋の小学4年生の頃から中学1年生ぐらいまでを演じたのですが、自分と同じ年齢ということもあり、子供の頃、かなり長い期間を剛洋として過ごしていた感覚があるんです。そういうこともあって、どこかでお互い引っ張り合うというか、つながっていたのかなと。お互いに昔と変わったところもたぶんあるんですけど、全然変わっちゃったね、ということにはなっていなくてよかったです。

Q:剛洋の存在がご自身に影響を与えたりすることも?

 あったと思います。ただ僕は剛洋ほど、たぶん純粋でもないし、無垢な優しさみたいなのがだんだん薄れていっている気がするので、剛洋の姿を見ていると胸が痛いときも(笑)。医者になれなかったことをお父さんに謝るシーンも、剛洋は素直に心の底からごめんなさいと言いますが、誰かに対してそんなふうに謝罪することって、大人になると減っていくと思うので、「すごいな」と。監督とも撮影中に、「本当に優しい青年ですよね」という話をしていました。

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