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「舞いあがれ!」なぜ舞は柏木との別れを選んだ?大きな決断に込められた思い

(C) NHK

 現在放送中の連続テレビ小説「舞いあがれ!」が第16週に突入し、ヒロインの舞(福原遥)が新たな道を歩き始めた。制作統括を務めるチーフ・プロデューサーの熊野律時が舞の決断について制作陣の込めた思いを明かした。

【画像】舞を待つ柏木…「舞いあがれ!」場面カット

 連続テレビ小説の第107作となる「舞いあがれ!」は、ものづくりの町・東大阪や五島列島でさまざまな人との絆を深めた舞が、空への夢に向かっていく姿を描く物語。前週で舞は、父の浩太(高橋克典)の後を継いでIWAKURAの社長となった母のめぐみ(永作博美)とともに、会社再建のために働くことを決意した。

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 航空会社の内定を辞退し、大きな決断を下した舞。舞にとって人生最大の分岐点が訪れる13週目以後の展開を振り返りながら、熊野は「ここから舞がどう立ちあがり、どう舞いあがっていくかです」と苦境から這い上がろうとする舞の姿を見どころに挙げる。

 「13週目以後、舞は『手伝う』という言葉を繰り返していますが、それに『その場しのぎの親切なんじゃないのか』という指摘をされてしまうんです。IWAKURAの危機に対して、本当に会社の一員として舞がやっていくのか、それともただの手伝いなのか。そこを指摘されたことで、舞の中に迷いが生まれるわけです。なんとかしたいと思うなら、自分が入ってやるべきじゃないかと思い、舞は内定辞退という結論に至るんです」

 このシーンについては、脚本の桑原亮子とも話しをしたという。「従業員たちと仕事するなかで、舞が割り切って『自分はパイロットになる』という夢を優先する決断をするのか。そう考えた時に『舞はそういうタイプではない』『一番身近な人たちが幸せになるために全力を尽くす舞であってほしい』という舞への思いを桑原さんと共有しました」と熊野は明かす。「内定を取り消される展開も考えられましたが、舞の性格や人物像を考えたとき、最終的に自分の大切なことは自分で決断してほしい。そういう気持ちからこういう展開に至ったんです」

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 また、舞は柏木(目黒蓮)との交際にも区切りをつけることに。この驚きの展開についても、熊野は「ここは舞が(内定を辞退するという)大きな決断をしていくというところでもある。大きな決断をするとき、柏木とも、パイロットになるという夢を共有した仲間として、何か大きな区切りをつけないといけなかったんです」と説明する。

 「柏木は研修中で、これからパイロットになるために頑張っていかないといけない。それぞれが今やるべきことに全力で取り組んでいく、というふうにしたほうがいいんじゃないかと思ったんです。柏木と区切りをつけることで、舞もゼロからのスタートに立てる。そうすることで舞は、自分のやることに全力を尽くしてやっていくということが伝わると思いました」

 今週以降も、柏木との別れの後、舞の新しい人生模様にも期待が高まる。(取材・文:名鹿祥史)

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