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松本まりか、約30秒沈黙後に涙の告白『湖の女たち』主演に葛藤「罪深いこと」 原作者の手紙「救いに」

涙で主演映画への思いを告白した松本まりか
涙で主演映画への思いを告白した松本まりか

 俳優の松本まりかが18日、都内で行われた映画『湖の女たち』の公開記念舞台あいさつに登壇し、涙ながらにオファーを受けたことを「罪深いことをした」と懺悔した。この日は、W主演の福士蒼汰、共演の三田佳子浅野忠信大森立嗣監督も来場した。

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 本作は、映画『さよなら渓谷』の原作者・吉田修一と監督の大森立嗣が再び組んだミステリー。ある介護施設で一人の老人が殺害された事件を巡り、翻弄(ほんろう)される人々の姿を描く。

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 捜査にあたる刑事・濱中圭介役の福士と、事件が起きた施設の介護士・豊田佳代役の松本。「圭介は複雑な心境を持ちながら生きている青年ですが、普段は僕、すごく笑顔なので安心してお話を聞いてください」とさわやかスマイルの福士とは反対に、松本は「公開されるのがすごく怖くもありました」と静かに話し、「本当にきつかったです。出口が見えないし、答えがわからないし……。監督はそんな答えのわかっていないわたしを、ただただひたすら信頼し続けてくれました。その信頼が非常にきつかったです」と撮影を振り返る。

 またこの日は、原作者・吉田からの手紙が代読され「お二人の挑戦が生半可なものではなかっただろう」「お二人が見せてくれた風景は、小説をはるかに超えたものでした」「人間の品性と生きることの可能性を見せてくれました」と称賛の言葉を受け取った松本は、約30秒間の沈黙のあと、「正直な話をすると、この作品を受けたこと自体、非常に罪深いことをしたと思っていました」と素直な思いを吐き出し、続けて「自分にはやり切れない。この作品を、この役を体現するには人間性も芝居も全部未熟すぎました。だけど、大森監督、吉田さんの作品をどうしてもやりたかった。それは自分にとって必要な映画だったから。自分でやっちゃいけないと思っていたけど、自分の欲求だけでやってしまいました」と涙ながらに語った。

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 試写の後で「罪深さが増した」という松本だが、吉田からの賛辞は「救いになった」と感謝する。そして、影響力を持つ表現者であることを自覚し、「安易に言葉にしないことを大事に生きていかないといけないと思いました」と役柄を通して芽生えた決意を口にした。

 最後は「この映画をやって、人間がそもそも持っている美しさを教えてもらいました。今、39年の人生で初めて毎瞬毎瞬が充実して、楽しくイキイキと生きることができています」と笑顔を見せた松本。さらに、「皆さんにとっても、そういう作品になることを信じています。今日はいろいろと取り乱してしまいましたが、ありがとうございました」とお茶目に謝罪をして会場を和ませた。(錦怜那)

映画『湖の女たち』は全国公開中

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