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『サンシャイン2057』ダニー・ボイル

今週のクローズアップ

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今週のクローズアップ シッコ

話題の映画の中から、今週は、9月7日発売のDVD『サンシャイン2057』を監督したダニー・ボイルをクローズアップします。舞台演出家としてキャリアをスタートさせ、テレビ業界そして、映画監督へ……。今や映画ファンにカリスマ的な人気を誇るボイル監督とはどんな人なのでしょうか?

貧しい環境、電車の運転士を夢見た少年がハリウッドへ!

 1956年、イギリス・マンチェスターで生まれ育ったダニー・ボイル。貧しい環境で育った彼は、子どものころ、電車の運転手になるのが夢だったそうです。貧しいながらも映画が好きで、よく観ていたと言います。「いつか映画を撮りたい」そう思いながらも、大学卒業後、舞台の演出家として仕事を始め、テレビ界を経て、38歳のとき『シャロウ・グレイブ』で映画監督デビューを果たしました。遅咲き監督の1人といえるでしょう。


 この映画で発掘したのが、今やスコットランドを代表する俳優、ユアン・マクレガー。ユアンにとっても、この作品が映画デビュー。2作目の『トレインスポッティング』でもユアンを起用し、現代の若者を通して、社会のひずみをシュールに表現。そして斬新な映像と音楽センスが若者の心をつかみ、一躍注目されるようなったボイル監督。ちなみに、ウン○まみれのユアンを観るのも一見の価値アリ。もちろん、ユアンを一気にメジャー俳優にした作品でもあり、監督の名は海を渡り、ハリウッドに届いたのでした。

 
John Sciulli / WireImage.com
「大器晩成型なんです」
大作が好きなんだけど、大作映画を撮るのは苦手

 ハリウッドに手招きされ、海を渡ったボイル監督。3作目の『普通じゃない』でも、主役に据えたのはユアン、そしてキャメロン・ディアス。もはや、ユアンとは大親友で信頼し合っている仲でしたが、そんな2人にピンチの出来事が! ハリウッド進出2作目となった『ザ・ビーチ』。この作品でも、当初主演はユアンの起用を考えていたんだそうです。しかし、製作会社から「もっと客を呼べる俳優の起用を」とのことで、レオナルド・ディカプリオが主役に抜てきされたんだとか。しかし、ボイル監督は「初めから主役はアメリカ人にするつもりだった」と語っており、真相はナゾ。ユアンは自分が主演だと思っていただけに、その後ボイル監督とは少しの間、不仲になっていたようです。


 そんなこともつゆ知らず、レオ様は『タイタニック』後のアイドルアクターのイメージから脱却を図るべく、この映画にかけたのですが……残念ながらヒットせず。むしろ、状況悪化。ボイル監督いわく、「大作映画は好きなんだけど、得意なのは小規模映画なんだよね……」。『ザ・ビーチ』は、それを体現してしまったようです。

 
Gary Gershoff / WireImage.com
「ユアンを怒らせちゃったよ」
僕は意外と働き者。怠けるような役者は大嫌い

 『ザ・ビーチ』の後、「ハリウッドはまっぴらゴメンさ!」と思ったのか(?)、イギリスへ戻ったボイル監督。そこで、新たな俳優を発掘することに。それは、アイスブルーの瞳が印象的なアイルランド人俳優キリアン・マーフィ。キリアンの出世作となったのが、ボイル監督のSFホラー『28日後…』でした。


 そして、『2001年宇宙の旅』などの過去に作られた傑作SF映画に挑むべく、再びキリアンを主演に迎えたのがSFサスペンスホラー『サンシャイン2057』。キリアンのほかに、宇宙船の船長として真田広之が出演しているのも話題となりました。なぜに日本人!? ……最初の設定ではアメリカ人が船長だったのですが、ボイル監督の考える50年後は、アジアも世界を動かす重要な位置にいるであろうと、多国籍の船員からアジア人を船長にしたんだそうです。しかも、真田が抜てきされたのは、ウォン・カーウァイ監督からの推薦がきっかけだったというから驚きです。


 本作のPRのために来日した際も、「真田は最高の俳優だよ~」とベタ褒め。遅咲きながらも夢だった映画監督となったボイル監督は、撮影に入ると仕事の鬼と化すようで、怠け者の役者は大嫌いなんだとか。一度、ボイル監督のおめがねにかなった俳優やスタッフは、その後何度も仕事を共にするので、ボイル監督に認められればブレーク必至なのかも? 「真田の演技を見たとき、ユアンやキリアンを発掘したときのような衝撃だったよ」と語っているので、今後、ボイル監督作品に出演することがあるのかもしれませんね。


「宇宙っていいよねぇ~」
文・構成:シネマトゥデイ編集部

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