『ベガスの恋に勝つルール』キャメロン・ディアス&アシュトン・カッチャー 単独インタビュー
失恋したら、その経験が人生最高の出来事だと思って乗り切ればいい
取材・文:シネマトゥデイ 写真:秋山泰彦
ラスベガスで出会い、酔った勢いで結婚してしまうカップルのドタバタ騒動を明るいタッチで描いた『ベガスの恋に勝つルール』。女性でも、男性でもきっと吹き出してしまう男対女の激しいバトルを繰り広げるのは、ロマコメの女王キャメロン・ディアス、そしてデミ・ムーアと結婚してアメリカで大きな話題を呼んだ若手俳優アシュトン・カッチャー。息がぴったりとあったハイテンションな演技を見せてくれた二人に、話を聞いた。
共通点は靴が大好きなこと!
Q:お二人が、本作への出演を決めた理由を聞かせてください。
アシュトン・カッチャー(以下A):脚本が素晴らしかったんだ! 普通はエンディングで結婚式だけど、それがこの作品じゃ最初の10ページで終わっちゃう。そこからどうなるのだろうという部分を描いている。それにキャメロンと共演するのも楽しみだったしね。
キャメロン・ディアス(以下C):ほんとは、アシュトンが出演すると聞くまで脚本は読んでいなかったの。でも読んだら大笑いしちゃって、これが映画になったらどうなるんだろうってワクワクしたわ。
Q:初めての共演はいかがでしたか?
C:アシュトンは共演していてすごくやりやすいし、楽しい人だから。もう、ごく自然に相性バッチリだったわ。
A:僕は靴が大好きなんだけど、キャメロンも靴が大好きでしょ。だからいつも「あなたの靴すてきね~!」っていう会話から普通の世間話をしていたよ。
Q:今回の共演で、互いのすてきなところは見えましたか?
C:アシュトンは心が広くてとっても優しいの! 彼がいると穏やかに、楽しく過ごせるわ。
A:彼女は相手の良さを見いだしてくれる人なんだ。だから撮影で一緒に過ごしていて、ありがたいと思ったよ。
ほろ酔いで撮影していたことを暴露
Q:それぞれキャラクターに共感はできましたか?
C:そうね、とってもできたわ。
A:完ぺき主義のジョイは、彼氏に大失恋。おれの役柄はプレッシャーに超弱い。コンプレックスを持つ二人が、ヒステリックにバトルするってとこが面白くて、とにかく役に入り込んで演じることができたよ。あとは、自分たちのためにどういう決断をすることが正しいのかまるでわからないところだったり、この先お先真っ暗なんじゃないかって感じているところだったり。そういう主人公たちの気持ちに共感したかな。みんなそういうときってあると思うから。
Q:ラスベガスで泥酔してしまうシーンでは、まるで本当に酔っ払っていたかのように見えたのですが……。
C:酔っ払っていたわ(笑)。
C&A:すべてにおいてね(笑)。
C:うそうそ。すごく酔っ払った演技をしていただけよ。一瞬だけ、ほろ酔いだったかもしれないシーンはあったけどね。
A:シャンパンタワーのシーンがあったんだ。その撮影をしたときは本物のシャンパンを使ってたんだ。結局3テイクくらい撮ったんだけど、毎テイク「本物のシャンパンだ!」って言いながらチビチビ飲んでたんだよね。
C:最後の方は、「あー、もうこれ以上は飲まない方がいいかも……」って(笑)。
A:そう。ほろ酔いで楽しくなり過ぎちゃったね。
C:そうね。
異性の気になるくせについて
Q:キャメロンが、トイレの使い方をアシュトンに説明するシーンがとても面白かったですが、アシュトンは奥様のデミ・ムーアにトイレの作法でしかられたことはないですか?
A:僕は座っておしっこするからねー。だからあまりそのことについて、もめることはないかな。
C:(爆笑)
Q:キャメロンはいかがですか?
C:悪いくせ? きっとあると思うわ。具体的にはわからないけど……。だってそういう悪いくせって、わたし自身にとってはまったく問題ないことなんだもん(笑)。
Q:男性の気になってしまうくせはありますか?
C:男の許せないくせ? わたしは結構お気楽な性格だから……あまりイライラさせられるっていうことがないのよね。わたしは男の人が大好きなの! 男性っぽいしぐれも好きだし。特に男の人のこれが嫌だということもないわ。だから「もうほんっとに男ってこうなのよね!」みたいには思わない。その辺は、あまり神経質になるタイプじゃないから考えないわ。
失恋を克服する方法
Q:ベガスで、お二人がした最もクレイジーな経験は何ですか?
A:ベガスでした最もクレイジーな体験? うーん何だろう。
C:わたしのベガスでした超クレイジーな体験はとてもじゃないけど言えないわ! 誰にも知られたくない(笑)。それにかかわっていた人たち以外には誰もね。その人たちが、今のところ秘密にしてくれていて本当に感謝よ(笑)。
A:僕は何人かの人たちを結婚させたことかな。式の牧師になって何組かのカップルの結婚のお手伝いをしたんだよ。
Q:この作品の主人公は、大失恋をしてベガスに行きました。失恋を克服する最もいい方法は何だと思いますか?
C:今、自分がどれだけ幸せなのかってことや、今自分が持っているものがどれだけ素晴らしいことなのかってことを考えてみることね。そしてこの失恋は、きっと今まで自分に起きたことの中で最高の出来事なんだって自分に言い聞かせるの。
A:僕はお酒をたくさん飲む……っていうのは冗談だけど。別れの悲しみを乗り越えるには、たくさんの友だちにそばにいてもらうのがいいんじゃないかな。やっぱり友だちを持っていることの醍醐味(だいごみ)はお互いがつらいときに支え合うことだと思うし、本当の友だちはそんな落ち込んだときに、どんな言葉をかけたらいいか自然とわかってくれていると思うから。
Q:お二人の共演を、また観られる日は来るのでしょうか?
A:そうだねえ……。
C:いろいろと考えはあるんだけど。
A:今日、ちょうどそんな話をしていたところだったんだよ。何だろうね……。まだわからないけど、きっと何かいいアイデアを見つけて一緒にやるよ。
C:そうね。
A:キャメロンは超クールな役者だからね!
C:アシュトンとはすごく楽しんで共演することができたから、絶対にまた一緒にやらなきゃ!
ふと気付くと二人でつい話し込んでしまっているほど、今や大の仲良しのキャメロンとアシュトン。映画の思い出話を大笑いしながら話している二人は、まるで昔からの幼なじみのように仲良しだ。二人の空気感や、周りの人たちを笑顔に、そしてハッピーにしようとしている気持ち、そんなところが似ているように見えた。そんな二人がハジケまくり、とにかく楽しみながら演じている本作は、きっとあなたをハッピーにさせてくれるはず!
『ベガスの恋に勝つルール』は8月16日より有楽座ほかにて全国公開