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『フィッシュストーリー』多部未華子 単独インタビュー

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『フィッシュストーリー』多部未華子 単独インタビュー

観終わった後の爽快感を味わってほしい

取材・文:福住佐知子 写真:高野広美

伊坂幸太郎の原作と中村義洋監督のコラボで多くの熱烈的ファンを生み出した『アヒルと鴨のコインロッカー』のチームが放つ、伊坂ワールド満載の映画第2弾! 「逆鱗」(ゲキリン)というパンクバンドの「FISH STORY」という曲がキーとなり、接点のない人々が地球を滅亡の危機から救うという奇想天外なストーリー。どんなことにもあきらめないで立ち向かう勇気をくれる『フィッシュストーリー』で女子高生の麻美を演じた多部未華子に話を聞いた。

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絶対に魚の話だと思いました!

多部未華子

Q:伊坂作品のどんなところに惹(ひ)かれますか?

登場する人物が、変わった人が多いところにすごく惹(ひ)かれます。

Q:『フィッシュストーリー』というタイトルを聞いて何を連想しましたか?

絶対に魚の話だと思いました! 完全にそう思っていました(笑)。

Q:実際に本作のストーリーを聞いてどう思いましたか?

映画に参加すると決まってから、まず原作を読みました。とにかく、どういう風な映画になるんだろう? ってすごく興味がわきました。

Q:麻美は多部さんで! とキャスティング依頼があったそうですが。

お話をいただけてすごくうれしかったです。中村監督は『ルート225』という作品で出会ったとても好きな監督さんなので、絶対にまたお仕事を一緒にしたいと思っていました。麻美は原作ではもう少し年齢が上の設定でしたが、わたしに合わせて高校生にしてくださって……うれしかったです!

Q:中村監督は、強面なんだけれども実は面白い方だとうかがいました。現場ではどんな方なんでしょうか?

現場では、たわいもない話をずっとしていました(笑)。お芝居の話もしないですし、監督と役者としてじゃなく、普通の会話でした。本当に優しい監督で、大好きです(笑)。

Q:共演された森山未來さんはいかがでしたか?

中村監督と3人で本読みをしているときに、真剣に話している姿や黙々とアクションの練習をしている姿を見て、熱心でとてもまじめな人なんだと思いました。

Q:ちなみに森山さんのアクションはいかがでしたか?

すごかったです! 森山さんはアクションを教える方と入念に打ち合せをしていて、一人でもずっと練習されていました。本番も見ていたんですが、本当にすごいなぁ~って感動しました(笑)。

5日間の撮影はあっという間でした

多部未華子

Q:船のシーンは静岡でロケをされたそうですが、ロケ地でのエピソードなどはありますか?

船に酔った人もいましたが、わたしは大丈夫でした(笑)。おすしを食べに行ったのですが、とてもおいしかったです。撮影は5日間でしたが、あっという間に終わってしまいました。

Q:完成した作品を観てどんな感想を持ちましたか?

ほかに出演されている方たちのシーンはまったく知らなかったので、客観的に観ることができたし、すごく楽しかったです。

Q:この映画のために結成されたパンクバンド「逆鱗(ゲキリン)」がCDデビューをしましたが、どう思われますか?

驚きました(笑)! 打ち上げでライブをしたと聞きましたが、見られなかったので残念でした。映画で歌っているのを観て、すごくかっこ良くて……。特に高良(健吾)さんは完成披露の舞台あいさつでお会いしたときとギャップがあり過ぎて、ビックリしました(笑)。リーダー役の伊藤(淳史)さんは「バンドとして参加した」と言っていましたが、仲間というかメンバーたちの深いきずなを感じましたね。

Q:音楽的にはどうでしょう?

自分がかかわっているからというのもあるかもしれませんが、すごく好きです。今までは「逆鱗」みたいなバンドは『ギヤーギャー歌って、うるさい曲だなぁ』って思っていて苦手なジャンルだったんですが、今回歌っている曲はすてきだと思います。

数式をちゃんと覚えました!

多部未華子

Q:映画の中で好きなシーンを教えてください。

「逆鱗」のメンバーと、リーダーの彼女も一緒に土手でカップ焼きソバを食べているシーンです。まさに、仲間として過ごしている時間がカッコいいと思いました。

Q:大きなホワイトボードに数式を書くシーンがありましたが、どのように撮影されたのですか?

あのシーンでは、わたしが実際に書く部分の数式はちゃんと覚えたんですよ(笑)。

Q:偶然の連鎖が一つの結末を招く映画ですが、多部さん自身、あのときにあの人に会ったから今の自分がいると思うことはありますか?

それはたくさんありますね。一つの作品に参加して、また何年後かに別の形でお会いすることもあるし……。そういう意味で、俳優というのは一つ一つの出会いは小さいことでも大きな何かに影響することが多いお仕事だと思います。

Q:地球が滅亡してしまうかも? というお話ですが、そんなことを感じたことってありますか?

普段はあまり感じたりはしていませんが、地震が来たときなんかに「あっ、ここで死んじゃうかも……!」って思ったりします(笑)。

Q:これから新たなことにチャレンジするとしたら?

アルバイトです! 本が大好きなので本屋さんか図書館がいいです。でも、カバーを掛けたりするのは苦手なので、それ以外のことで(笑)。

楽しんでいただければ十分です!

多部未華子

Q:最近はどんなことに興味を持っていますか?

最近はDVDで映画をよく観るようになりました。新作を観ていますね。観たい作品はまだまだたくさんあります。

Q:作品の中で顔を合わせなかった方の中で、今後共演してみたい方はいますか?

伊藤さんとは以前に映画『西遊記』でご一緒していますが、今度は妖怪と姫という役ではなく、人間対人間同士の設定で共演してみたいです(笑)。濱田(岳)さんはいい意味でとらえどころのない不思議な方で(笑)。一度ご一緒していますが、ぜひともまた共演してみたいです。高良さんは今回の役と普段のギャップがとても面白かったので、共演してみたいですね。

Q:今後挑戦してみたい役や共演してみたい人はいますか?

映画が好きなので、たくさんの映画に出演したいです。共演してみたい方は香川照之さんです。女優さんでは麻生久美子さんが好きですね!

Q:最後にこの映画の見どころとメッセージをお願いします。

楽しんで観ていただければ十分なんですが、見どころは、ラストシーンの時空を超えてすべてがつながって一つになるというところです。観終わった後の爽快(そうかい)感をぜひとも味わってほしいです!


多部未華子

多部の素直な演技にいつも魅了される。素顔の天真爛漫(らんまん)な明るい性格は、周りにいる者を優しい気持ちにさせてしまう。今後もいろんな役に挑戦して多くのことを吸収し、大きく伸びて行ってほしい女優だ。『フィッシュストーリー』は、届かなかった思いを胸に秘めている方には特に観てほしい作品だ。

(C) 2009「フィッシュストーリー」製作委員会
ヘアメイク:黒澤貴郎 衣装クレジット:Par Avion ALEX MONRO concidence Honey mi Honey

『フィッシュストーリー』は.3月20日より渋谷シネクイント、シネリーブル池袋ほかにて全国公開

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