『ピノキオ プラチナ・エディション』ブルーレイ＆DVD発売記念特集

ディズニーの名作「ピノキオ」が制作70周年を記念して、
ついに『ピノキオ　プラチナ・エディション』ブルーレイ＆DVDとして発売される。
世代を越えて支持され、後世の映像作家に大きな影響を与えている人気作に隠された秘密とは？
そこにはディズニーのこだわりが詰まった革新的・画期的なアニメ技法の数々があった。
「ピノキオ」が長年、愛され続けているワケを今すぐ探ってみよう！

世界初の長編アニメーション「白雪姫」が大成功し、さらなるアニメーションの進化に取り組んだディズニーが、「ピノキオ」で用いたのが“マルチプレーン・カメラ”という技法。
上段、中段、下段と何層にも組まれた巨大な撮影台を使うことで、画面に奥行きを生み出し、より実写に近い遠近感とリアリティーを表現することに成功しました。

しかもこの革新的技法がオープニングシーンから惜しげもなく披露されるという贅沢さ！　制作費は当時のお金で250万ドルと破格でしたが、そんなディズニーの情熱が「ピノキオ」をいつまでも輝かせているのは言うまでもありません。

木製の操り人形であるピノキオをいかに魅力的なキャラクターに仕上げるか？ アニメーションの天才、ディズニーでさえもこの難問には頭を悩ませました。
そこで白羽の矢が立ったのが、ジミニー・クリケットと名づけられたコオロギ。原作では名前さえない脇役だった彼がストーリーの中心的存在として、ピノキオの大冒険をそばで支えながら、最初はただの人形だったピノキオに“良心”や“感情”を教えていくのです。脇役が、主役と肩を並べる存在感を発揮するのは当時としてはとても画期的なこと。さらにジミニーはソフトな歌声で名曲「星に願いを」を披露し、一躍人気者に！