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『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』戸田恵梨香 単独インタビュー

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『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』戸田恵梨香 単独インタビュー

うそをついている人は、だいたいわかります

取材・文:斉藤由紀子 写真:吉岡希鼓斗

人気コミックが原作のドラマ「ライアーゲーム」シリーズが、ついに映画版でファイナルを迎える。映画『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』では、高額賞金を懸けてだまし合うライアーゲームに巻き込まれ、セミファイナルを勝ち抜いた女子大生の神崎直が、天才詐欺師・秋山深一と共に決勝戦に挑む様子が描かれる。バカ正直なヒロインの直を演じた戸田恵梨香が、シリーズに対する思い入れや、秋山を演じた松田翔太についてなど、作品にまつわるエピソードを教えてくれた。

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うそをつくことを学んだヒロイン

戸田恵梨香

Q:ついにファン待望のファイナルステージの幕開けですが、長く続けてこられた作品だけに、感慨深いものがあるのでは?

シーズン1、シーズン2、映画と経験させていただき、キャストの皆さんやスタッフの方々に、いつの間にか大きな愛情を感じていたんですよね。だから、ファイナルを迎えることが寂しくもありますけど、卒業と同時に出発でもあるので、また新しい代表作と巡り合えたらいいなと前向きな気持ちでいます。

Q:今回、映画ならではといったスケールを感じる演出や撮影はありましたか?

スケールの大きさはすごく感じましたが、基本的に世界観は変わっていないです。それに、映画だからといって変わってしまったら「ライアーゲーム」シリーズではなくなってしまうので、最後まで同じ演出を貫き通してよかったと思います。ストーリー的には、登場人物の感情の揺らぎがより丁寧に描かれていると思います。

Q:ライアーゲームで鍛えられて、どんどん成長してきた直ですが、映画版の直はこれまでと違う顔を見せてくれましたね。

そうですね。「うそをつくことも大切なんだ」ということを学んだのが一番の違いです。それまでは自分がうそをつくなんてありえなかった直が、みんなを助けるためにあえてうそをつく。そして、一人でも戦えるようになるんです。初めのころと比べると、ずいぶん強くなりましたよね(笑)。

気になる直と秋山との関係は!?

戸田恵梨香

Q:直と秋山との関係も気になるところですが、映画版で二人の仲に進展はあったのでしょうか?

あります! シーズン1のときは、直にとって秋山はただの他人で、冷徹な彼に腹の立つこともあった。でも、秋山はお母さんが詐欺師に追い込まれて自殺してしまった過去があり、だからこそ、参加者たちを遊び道具にしているライアーゲーム事務局が許せなかったんです。そして、お母さんと直が似ているところがあったから、メンドクサイと思いつつも、秋山は直を助けてきた。今回のファイナルステージでは、二人がお互いを思い合う気持ちがより強くなっています。

Q:そんな秋山を、直は男性としても意識していると思いますか?

そうですね……秋山への愛情がLOVE(愛)なのかLIKE(好き)なのかは、すごく難しいですね。でも、人間として愛しているのは確かです!

Q:松田翔太さんは、クールで頭脳明晰な秋山の役を、かなりつくり込んで演じられていましたね。

でも、素顔の松田さんは秋山とはまったく違いますよ。周囲の人との協調性を大切にする方です。お芝居について話すときは、秋山のようにストイックな面ものぞかせますけど、普段は本当にいい方です。

Q:役者としての松田さんは、戸田さんにとっても刺激的な存在だったのでは?

わたしは、感情7割・計算3割で演技をする。松田さんは、計算7割・感情3割で演じる人だと思うんです。具体的に言うと、わたしの場合は、まず感情から入って、そこから計算して役をつくっていく。松田さんは、最初から考え抜いて計算しながら役をつくり、そこに感情を加えていく。わたしとは演技へのアプローチが違う松田さんから、学ぶことは多かったですね。

だまそうとする人がわかってしまう!

戸田恵梨香

Q:戸田さんは直と違って、だまそうとする人がわかるそうですが、うそを見抜くコツがあったら教えてください。

コツなんてないです(笑)。それは感覚でしかないので。でも、誰かが適当な作り話をしていたり、うそをついたりしているときは、だいたいわかります。だから、それを指摘すると慌ててしまう人が多いですね(笑)。

Q:すごい! 怖いくらいのカンですね(笑)。

昔からそうなんですよ。どんなことも客観的に見てしまうことが多くて、なんでそんなことをやっているんだろう? とか、もっといいやり方があるのでは? などと思うことがよくあるんです。本当は見なくてもいいところまで見てしまう性分なんですよね。だから、スタッフさんに任せておけばいいのに、自分でやってしまうこともよくあります(笑)。

Q:本作のゲームには必勝法がありますが、戸田さんの役者として勝負するときの必勝法は?

必勝法というほどのものではありませんが、どんな作品にかかわっても、芝居を楽しむようにしています。それが、役者を長く続けていくコツなのかなと思っています。

Q:最後になりますが、戸田さんは人間の欲望を映し出す『ライアーゲーム』という作品から、何を感じましたか?

大人の世界にはダークな部分がいっぱいあるけど、それでも素直に生きていくことが大切なんだと感じました。直の人並みはずれた素直さや、どんな相手にも臆(おく)せずぶつかっていく強さを、みなさんにも感じてほしいです。


どんな質問にも正直に答え、思っていることをきちんと伝えようとする戸田。直のような素直さを持ちつつも、物事の本質を鋭くとらえる感受性の強い女性だ。そんな彼女が、「あっという間の2時間ちょっとです!」と言い切る本作は、手に汗握るスリリングな頭脳戦と、予想を裏切るドンデン返しの連続で、一瞬たりとも目が離せない。ちなみに、エンドロールが終わった後にも、思わずニヤリとさせられる仕掛けが施されているので、最後の最後までお見逃しのないように!

(C) 2010フジテレビジョン / 集英社 / 東宝 / FNS27社

映画『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』は3月6日より全国東宝系ほかにて公開

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