あなたの評価は?人気コミックの実写映画化特集
今週のクローズアップ
映画『るろうに剣心 京都大火編』『寄生獣』『進撃の巨人』、先日発表された『暗殺教室』など、勢いを増す人気コミックの実写映画作品。そしてキャスティング発表から話題を呼んでいた実写版『ルパン三世』が、いよいよ公開される。気になる“小栗ルパン”は? ストーリーの内容は? 日本中が注目する『ルパン三世』の見どころのほかに、今年公開された実写化作品から来年公開される話題作までを一挙に紹介。あなたはどんな評価を下す?(文・構成:編集部 山本優実)
ドラマも映画版第2作も好調!『闇金ウシジマくん Part2』
2010年の深夜ドラマSeason1から、実写映画第1弾(2012年)→今年の1月に深夜ドラマSeason2放送→5月に映画第2弾が公開という、人気コミックの実写版としては珍しい経過をたどった実写版『闇金ウシジマくん』シリーズ。違法な闇金に手を出してしまう人間をリアルに描く本作は、実写にすることで欲望と狂気が渦巻く人間模様を、より生々しく描いている。また監督の山口雅俊が演出するシュールな小ネタが、ダークな世界観をコミカルに味付けしているのも、見どころの一つ。ドラマのSeason 3を希望する声も出ており、ディープなファンの心をつかんでいる。
ドラマ「闇金ウシジマくん Season2」はブルーレイ&DVD発売中
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こだわりのアクションにファンも興奮!『るろうに剣心 京都大火編』
実写映画化第2弾『るろうに剣心 京都大火編』が、今月1日の公開から3日間で興行収入8億2,273万4,430円を稼ぎ出す大ヒットスタートをきった『るろうに剣心』シリーズ。『~京都大火編』では、瀬田宗次郎を演じた神木隆之介をはじめ、藤原竜也(志々雄真実)、伊勢谷友介(四乃森蒼紫)、滝藤賢一(佐渡島方治)といった実力派俳優が、新キャストとして参加。役の完成度の高さもさることながら、監督の大友啓史&撮影の石坂拓郎が見せるこだわりの映像の数々が、大ヒットの理由として挙げられる。本作では剣心のみならず、彼を追うカメラマンもワイヤーでつるして撮影を敢行。そして邦画で初めてMoVI(カメラのブレを抑える画期的デバイス)を使用することにより、役者のアクションにより近づいたり、役者と同じ速度で走る、飛ぶなど、よりリアルな撮影が可能になった。
さらに香港映画界でも活躍するアクション監督・谷垣健治率いるチームによるアクションシーンもパワーアップしており、剣心と宗次郎の立ち回りや、剣心VS.沢下条張(三浦涼介)などクライマックスに至るまで迫力は衰えない。9月公開の『~伝説の最期編』では大友監督と「龍馬伝」でタッグを組んだ福山雅治が、剣心の師匠・比古清十郎役で参加している。(文中の数字は興行通信社、文化通信社、配給元など調べ)
映画『るろうに剣心 京都大火編』は公開中、『るろうに剣心 伝説の最期編』は9月13日より全国公開
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あえてオリジナルで勝負!園子温監督作『TOKYO TRIBE』
物語を忠実に描くのではなく、オリジナルという冒険に出たのが園子温監督による野心作『TOKYO TRIBE』。全編ラップミュージカルという、これまでにない手法には賛否両論があるものの、NHK連続ドラマ「花子とアン」に出演する鈴木亮平の怪演や、ラッパーで演技初挑戦のYOUNG DAISの起用、ファッションモデルから女優に転身した清野菜名の体当たり演技など、キャストの化け方はさすがの一言。重低音が鳴り響くライブ感たっぷりのラップバトルは、映画館で観ることをオススメしたい。
映画『TOKYO TRIBE』は8月30日より新宿バルト9ほか全国公開
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今年のもう一つの “目玉”!『寄生獣』
今年、人気コミックの実写版としてもう一つ話題になったのが、11月に公開される『寄生獣』。全8巻(完全版)という少ない巻数ながらも、1990年代に一世を風靡(ふうび)したファン待望の一作だ。謎の寄生生物ミギーと共生することになった、平凡な高校生・新一を演じるのは『ヒミズ』『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』などの若手実力派、染谷将太。『永遠の0』『STAND BY MEドラえもん』などの山崎貴がメガホンを取り、寄生獣(パラサイト)と人間の戦い、友情、別れをスリリングに描くSFサスペンスだ。
ファンの間で注目されているのが、阿部サダヲが演じるミギーはもちろんのこと、深津絵里演じるパラサイト・田宮良子の存在だ。宿主、「田宮良子」の名前と社会的立場をそのまま受け継ぎ、高校教師として赴任した田宮。最初は冷酷非道なパラサイトだったが、人間を知ることによって「自分はなぜ生まれてきたのか」という疑問を持ち始める。彼女をめぐる物語の衝撃的なラストがどのように描かれるのか。何より新境地ともいえる深津絵里の怪演に期待がかかる。
映画『寄生獣』は11月29日に全国東宝系にて公開、『寄生獣 完結編(仮)』は2015年に公開
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実写化は吉と出るのか?来夏公開『進撃の巨人』
来年公開される邦画作品で、国内外から注目されている映画といえば、実写版『進撃の巨人』。当初は『渇き。』の中島哲也が監督を務める予定だったが、映画『日本沈没』『のぼうの城』などで知られる樋口真嗣がメガホンを取り、来夏2部作で公開されることが決定した。2011年に実写化が発表された時、ネットではキャスティング予想のスレッドが数々立つほど話題を集めていたが、主人公のエレン・イェーガー役の三浦春馬を筆頭に、長谷川博己、水原希子、本郷奏多、三浦貴大、桜庭ななみ、松尾諭、石原さとみ、ピエール瀧、國村隼のほか、渡部秀、水崎綾女、武田梨奈の出演が明らかになった。
撮影場所には廃虚の聖地といわれる長崎県の端島(通称・軍艦島)を選定。『ゴジラ』(1954)などで知られる円谷英二が編み出したミニチュアセットをベースとした「特撮技術」も使用され、特撮監督には特撮短編『巨神兵東京に現わる 劇場版』で監督補を務めた尾上克郎、撮影に『のぼうの城』で日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞した江原祥二、特殊造形プロデューサーに日本の特殊造形・メイクの第一人者である西村喜廣、キャラクターデザインに『巨神兵東京に現わる 劇場版』などの竹谷隆之、テレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズの貞本義行、『寄生獣』などの田島光二など、アニメ界、特撮界のトップが手掛ける。さらに『GANTZ』シリーズなどの渡辺雄介と映画評論家の町山智浩が共同で脚本の執筆を担当している。巨人から守られた壁の中の世界や、人類VS.巨人という壮大過ぎるスケールを、日本映画界屈指のスタッフがどう描くのか、続報を待ちたい。
映画『進撃の巨人』は2015年夏、前後編2部作で全国東宝系にて公開
映画『劇場版「進撃の巨人」前編~紅蓮の弓矢~』は11月22日新宿バルト9ほか全国公開
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いよいよ公開!実写版『ルパン三世』
日本、香港、タイ、シンガポールを舞台に、ルパン一味結成前のオリジナルストーリーを描いた本作。スペインのペドロ・J・マルケス撮影監督をはじめ、アメリカ、オーストラリア、タイ、台湾、韓国、そして日本という、国際色豊かなスタッフとキャストによって、ついに公開を迎えた。
やっぱり注目は小栗ルパン!
この大役を背負った主演の小栗旬は、体を「ルパン体形」に準備。数か月のアクショントレーニングを積み、体重は8キロも減量。筋力はアップしつつ、下半身はルパンらしい細身のパンツが合うように調整したという。劇中では、声色や歩き方一つまでルパンらしさを出しつつ、それでいてアニメっぽくならないよう、徹底して表現している。また、映画『オールド・ボーイ』『アジョシ』を担当した韓国のシム・ジェウォンとヤン・ギルヨンの指導のもと、アクロバティックな飛び蹴りや、ルパンとライバル関係にあるマイケル(ジェリー・イェン)との肉弾戦など本格的なアクションに挑戦。浅野忠信演じる銭形警部とのおなじみの掛け合いも必見だ。
峰不二子は和製のキャットウーマン?
キャスティング発表時からルパンと共に大きな反響があったのが、黒木メイサ演じる峰不二子。原作のイメージと異なるスレンダーな峰不二子の登場に戸惑う人も多いだろうが、秘宝を華麗に盗み出すキャットウーマンっぷりから、ルパンを誘惑する小悪魔ぶり、敵をなぎ倒す男らしさに、マイケルとの関係をにおわすミステリアスな一面など、何度も化ける「現代版不二子ちゃん」は一見の価値ありといえる。中でも特筆すべきなのが、バスローブ姿で宿敵ロイヤルの部下の女傭兵(ようへい)マリア(中山由香)と繰り広げるガチンコファイト。格闘はお互いに「危なかったらストップしよう」という約束だけしてカットがかかるまで本気でぶつかり合ったとか。露出度の高い女同士のセクシーバトルもお見逃しなく!
ファン必見のアイテム満載!
『ルパン三世』のもう一つの見どころといえば、ルパンの代名詞ともいえるワルサーP38や次元の S&W M19 コンバットマグナムといったアイテムの数々。実写版『ルパン三世』でも彼らが愛用する銃はもちろんのこと、一味が乗り回すイタリアの小型車のフィアットも登場する。また冒頭でマイケルが乗るイタリア製のスポーツカー、ランボルギーニのGALLARDOや、カーアクションシーンでのハマーなど高級外車の登場もうれしい。そして粋な演出がなされているのが、ルパンと銭形が初めて対面するシーン。ルパンが不二子のために持ってきたビンテージワインには「SAINT ARSENE 1967」という文字が。この1967年こそ原作の連載が始まった年なんだとか。そんな細かい点にも目を凝らしてほしい。
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