『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』特集:アカデミー賞作品賞ほか最多4部門受賞!全てを失った男が映画界をひっくり返した!?ダークファンタジー「バードマン」のココがスゴイ!
2月22日(現地時間)に授賞式が開催されたアカデミー賞®で作品賞など計4冠に輝き、世界中で圧倒的な高評価を得ている『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』。妄想と現実が巧みに交錯するストーリーを想像力豊かな映像美で描き、映画史に前例のないユニークな世界を作り上げた本作の見どころに迫る!
かつてヒーロー映画「バードマン」に主演し一世を風靡(ふうび)するも、シリーズ終了後は鳴かず飛ばずのハリウッド俳優リーガン(マイケル・キートン)。私生活では結婚に失敗し、一人娘のサム(エマ・ストーン)との親子関係、恋人ローラ(アンドレア・ライズブロー)との関係もギクシャク。自ら演出・脚色・主演を兼ねたブロードウェイの舞台劇で起死回生を図ろうとするが、トラブルの連続で窮地に陥ってしまう。
俳優として再起を懸ける主人公リーガンの日常には、追い詰められた彼の妄想を具現化した非日常が紛れている。全編ワンカットと見まがう映像の流れに、次々と飛び込んでくるファンタジー。現実と幻想の境界線は曖昧になり、やがてカメラは空へ地上へと縦横無尽に駆け回る。『ゼロ・グラビティ』の撮影監督エマニュエル・ルベツキの見事な手腕だ。
主演のマイケル・キートンをはじめ、エドワード・ノートンにエマ・ストーンというアメコミ映画経験者が集結。そこへナオミ・ワッツも加わり、ショービズ界に生きる人々のエゴやプライドのぶつかり合いが演じられる。『バベル』でカンヌ国際映画祭の監督賞を受賞し、数多くの俳優に演技賞をもたらしてきたアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督だからこそ実現した夢のアンサンブルだ。
ゴールデン・グローブ賞(2部門)やサテライト賞(3部門)、全米映画俳優組合賞(キャスト賞)などを獲得し、アメリカ国内の賞レースを総なめにしてきた本作。さらに、国外でも英国アカデミー賞(撮影賞)やオーストラリアのAACTAインターナショナル・アワード(4部門)などに続々と輝き、見事アカデミー賞®で作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞の4部門の栄冠を手にした。
薬物中毒でリハビリ中の娘サムを助手として働かせているリーガン。家庭を顧みなかった父親に対する娘の複雑な感情に鈍感な彼は、いつも不機嫌で勝手気ままなサムに手を焼いている。その上、SNSを全く利用していない自分の時代錯誤ぶりを娘に指摘されて意気消沈する始末。果たして、そんな親子が心を通わせることはできるのか?
プレビュー公演の前日に共演者の一人が事故で降板。その代役に有名な舞台俳優マイク(エドワード・ノートン)を獲得できて喜ぶリーガンだったが、これがさらなる試練の始まりだった。役者としては天才だが人間的に問題ありのマイク。演出や脚本に文句をつけ、勝手に楽屋に日焼けマシンを持ち込み、気に食わないと舞台上でも暴れる彼を、リーガンはどうコントロールするのか!?
いまだにバードマン役の呪縛から逃れられず、過去の栄光が最大の重荷となっているリーガン。そんな彼の周辺に幻覚のバードマンがたびたび現れ、「こんなクソ芝居やめてしまえ」などと執拗(しつよう)にささやきかける。さらにパンツ一丁でタイムズスクエアへ飛び出す羽目になるなど、次々と予想外のトラブルに見舞われ、やがて徐々に壊れていくリーガン。彼が最後にした究極の選択とは……!?
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