『バック・トゥ・ザ・フューチャー』公開30周年記念 ハリコンNo.7潜入レポート
今週のクローズアップ
ハリウッド・コレクターズ・コンベンション(以下、ハリコン)No.7が九段下のホテルグランドパレスで開催されました。ハリウッドスターと直接会えることで知られるハリコンの今年のゲストとして、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でドクを演じたクリストファー・ロイド、主人公マーティ(マイケル・J・フォックス)の恋人ジェニファーを演じたクローディア・ウェルズが来日。さらには劇中仕様のデロリアンも登場するなど、同作の公開30周年の記念の年にふさわしい豪華メンバーがそろいました。8月22日、23日に行われたイベントの模様をレポートします! (取材・文・構成:編集部 香取亜希)
生ドク&ジェニファーが目の前に!
ドクことエメット・ブラウン博士を演じたクリストファーとクローディアは会場内のサイン&撮影会(有料)に参加しました。
御年76歳のクリストファー。劇中のドクのようなハイテンションな人ではなく、穏やかで紳士的なたたずまいが印象的。七宝焼きが好きで、今回の来日でも焼き物屋に買い物に出掛けるなど、なかなかの日本通です。
クローディアがジェニファーを演じたのは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のみ。PART2,3ではエリザベス・シューが演じています。当時の面影を残しつつ、今も変わらず美しいです!
とても気さくな人柄で、「日本のファンは本当に素晴らしいわ。愛しているわ!そして、愛してくれてありがとう」と日本のファンの歓迎ぶりに感激していました。
コスプレ集団のあり得ないキャラ共演
会場内には男女別のコスプレ専用控室が用意されており、思い思いのコスプレを披露するコスプレイヤーたちで大にぎわい。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のイベントということもあり、主人公のマーティのコスプレ率が高い。同作のポスターに描かれている、お決まりのポーズでキメてくれます。中には、ビデオテープ、サングラス、黒電話、ギターとマーティ関連グッズを両手に抱えてポージングするつわものも!
映画ファンの集うイベントということで、同作以外のコスプレイヤーも大勢参加しています。DCコミックス「バットマン」に登場するジョーカー&ハーレイ・クインのカップルや映画泥棒ことカメラ男の姿も。
千葉の街を自身が改造した「千葉ットポッド」で走行していることが話題になった千葉ットマンに遭遇! 『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』に登場するポイズン・アイビーとキャットウーマンを従え、両手に花状態にもかかわらず、決して表情を崩さないという徹底したキャラづくりはお見事。
501st日本部隊より、ダース・ベイダー卿も参戦。ベイダーの手にあるのは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で未来のスケートボードとして登場したホバーボード! ベイダーの力で、ホバーボードを浮かせることができるか!?
マーティ、ドク、バットマン、ポイズン・アイビー、トニー・スターク、ダース・ベイダー卿、ストームトルーパー、チューバッカが横並びで『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の決めポーズ。映画ではあり得ないキャラ共演が見られるのは、映画愛にあふれたコスプレの醍醐味(だいごみ)!
そんな中、何の前触れもなく突然ドクことクリストファーが登場。サイン会場から抜け出し、休憩の時間にファンと触れ合うこともあります。コスプレイヤーたちの熱気も一気に高まり、「ドク! ドク!」とドクコールが起こったり、自然と拍手や花道ができたり、クリストファーもハイタッチで応えるなど、スターとファンが至近距離で触れ合えるのはハリコンならではの光景です。
劇中仕様のデロリアンに試乗
ドクとジェニファーだけでなく、今回の目玉として登場したのが、劇中仕様のデロリアン! デロリアンに乗って写真が撮れたり、ドクやジェニファーも一緒にデロリアンと記念撮影ができたりと、ファンにはたまらない撮影会も実施されました(どちらも有料)。このデロリアン、チームフォックスという団体の持ち物。マーティを演じたマイケル・J・フォックスはパーキンソン病を患っており、自分と同じくパーキンソン病を克服しようとしている人たちを支援するために、マイケル・J・フォックス財団で基金を設立しました。チームフォックスはその財団に協力するために集まったボランティア団体です。なので、撮影料は全て寄付金として使われます。
チームフォックスのメンバーであるオリバーとテリーは、ご夫婦で活動されています。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の大ファン過ぎて、デロリアンを自ら劇中仕様に作り上げてしまいました。ここまで精巧なレプリカにはなかなかお目に掛かれるものではありません。笑顔がとても優しいオリバーさんに制作費について質問すると、「全財産とあとちょっとだよ」と明言を避けましたが、全人生を『バック・トゥ・ザ・フューチャー』にささげているというわけです。日本での展示後は、カナダやカリフォリニアのイベントに参加予定だそうです。
内装も完全再現! 次元転移装置を発見。
台座に乗せて、浮遊感を演出させたホバーボードも設置されています。芸が細かい!
「デロリアンに乗ってみたかった」という、千葉ットマンが試乗しました。作品の垣根を越えて、超貴重なショットです。
ホバーボードにジョーカーを乗せて。
ドクと一緒にデロリアンの前で記念撮影するという、激レアな体験ができるということで、ファンが長蛇の列を作っていました。
深まる『バック・トゥ・ザ・フューチャー』愛
イベント会場には、映画グッズを販売するディーラーブースも設置されています。海洋堂からは、9月25日に発売予定のデロリアンを展示。発売前の商品なので、実物が披露されたのはハリコン会場が初。一足早く手に取って商品を見ることができる貴重な機会となりました。
そのほか、GEEK LIFE STORE、CoolProps、豆魚雷など、有名メーカーが映画ファン必見のお宝を多数販売していました。『ムカデ人間』にインスパイアされて作られた、「あぅ、ごめんごめんよぅ、ごめんよぅ、ごめんカレー」は、同作に出演している北村昭博の完全監修によるもの。味が全く想像できませんが、とてもおいしい仕上がりになっているそう。
ハリコンNo.7イベントには、前夜祭含め3日間で約1,800人の映画ファンが集いました。2015年10月21日は、PART2でマーティとドクが訪れた「未来」の日。その日に向け、ファンはより一層『バック・トゥ・ザ・フューチャー』への愛を深めていました。