リモコンに話し掛ける!近未来TVで映画ざんまい「Apple TVを使ってみた」
コラム
「なんか映画が観たいんだけど……」とモヤモヤすることがあります。そんなときネットで、あれこれ検索してリストアップしてからTSUTAYAに行ったりします。しかし、新しいApple TVはわざわざTSUTAYAに行かなくても、観たい映画の候補をゆる~く、そして感覚的にチョイスしてiTunesですぐ観られるということが使ってみてわかりました。
リモコンに話し掛けるって!
新しいApple TVが、いままでと大きく変わったのはリモコンです。この近未来的リモコンは未体験ゾーン。最近のリモコンってボタンだらけで、なんかもう……どこを押していいのか、わからなくなったりします。親戚のおばちゃんなんか、汚らわしいものでも見るかのように、絶対触れないものの一つになっていたりします。
新しいApple TVのリモコンは、その名も「Siri Remote」。iPhoneでおなじみのSiriがややこしいボタンのかわりに言葉でいろいろサポートをしてくれるほかに、テレビを見ながら、リモコン上部の小さいプレートの上をやさしくタップ(指で押す)&スワイプ(指を押して縦横に動かす)と感覚的に操作できるので、親戚のおばちゃんにもリモコンを使ってもらえそうです。
キーボードとかボタン系から解放
「映画がすごく観たい! 特に恋愛映画を観たい気分」と思ったとき、映画オタクでもないのに、観てもいない映画のタイトルは、そんなにすぐには浮かびません。そんなとき、ネットで検索してもいいですが、Siri Remoteにお願いしたほうが早く済みます。「恋愛映画を探して!」そうSiriに言葉を投げかけると、iTunesの恋愛映画のジャケットをずらーっと並べてくれます。ユーザーレビューの星評価も出ているので、こうなったら、もうジャケレンです。ジャケットを選ぶのもリモコンを全然見ないで画面を見ながら、Siri Remoteの上部にあるプレートの部分をスワイプしていけば、どんどんジャケットが送られます。指を止めて強く押したりするとその場でジャケットがゆらゆら揺れたり、すごく感覚的なので難しくはありません。
「子供と一緒に観られる映画」とか、「宇宙の映画」とか曖昧な検索をしても、割と正確に映画をリストアップしてくれます。映画ファンであれば重宝するのが、キャストや監督で映画をリストしてくれること。「ジョージ・クルーニーの映画」とか、「スティーヴン・スピルバーグの映画」とか、お気に入りの俳優や監督を検索しだすとハマってしまいます。iPhoneのSiriがそうだったように、結構自由度が高いのでSiriにお願いしているうちに、いろいろ面白いことが起こるのも楽しみの一つです。
たとえば(本当にどうでもいいことなのですが)『マトリックス』のウォシャウスキー姉弟の映画を探そうと思ったのですが「ウォシャウスキー兄弟(今は姉弟なのですが兄弟と言ってしまいました)の映画を探して!」とお願いしたら、「押し合う好き姉妹の映画はありません」とSiriに空耳されてしまいました。しかもこの「ウォシャウスキー」だけは、何回言っても「雄車スキー狂台」だとか「押し尾好き京大」とかSiriの発想が斬新すぎて、本来の目的とは別の方向で家族が盛り上がるという副産物がありました。
中断も声で
そんな面白いSiriですが、ほかにも大変助かるサポートをしてくれます。家で映画を観ていると、いきなり電話が掛かってきたり、宅配便屋さんが来たりと中断を余儀なくされます。そんなときSiri Remoteに「ストップ」とか「止めて」とか言うだけで、一時停止してくれます。それだけではなく、「10分前に戻して」と言うと、10分戻してくれたりします。この機能は結構使えます。
いまのところ、このSiriの音声機能が働くのはiTunesの映画のみなのですが、Appleでは後々iTunesの音楽にも対応していきたいとのこと。映画を見終わった後、「この映画のサントラほしい」ってSiriに言うだけで、サントラが出てきたら即買いしてしまいそう。またNetflixやHuluなどはもちろんApple TVで見られるのですが、Siriの音声機能対応はおいおいとのことでした。お値段は18,400円(税別)。ネットテレビをよく観る人で、とにかく、たくさんの映画を楽に観たい場合は「買い」だと思います。(編集部:下村麻美)