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『皇帝ペンギン』のパクリじゃないよ!オスカー獲得の『ハッピー フィート』監督を直撃!

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ニッコニコの監督
ニッコニコの監督

 先月行われた第79回アカデミー賞において、長編アニメーション部門で見事オスカーに輝いた『ハッピー フィート』が、3月17日よりいよいよ日本でも公開される。今までに『ベイブ』シリーズなどを手掛けたクリエーター陣が再集結し、今度はペンギンを主人公に3DCGアニメーションに挑んだ本作。すでに公開されている全米では、封切りされるや、あの『007/カジノ・ロワイヤル』などを抑えて初登場ナンバーワンを獲得し、この冬最大のヒット作となった。かたや、にわかに“ペンギンブーム”が話題となっている日本でも、同じようにヒットするのだろうか。来日したジョージ・ミラー監督に話を聞いた。

 皇帝ペンギンを描いた映画といえば、一昨年に公開され、日本でも異例のヒットとなった『皇帝ペンギン』。しかし、ジョージ・ミラー監督が本作のアイデアを思いついたのは、それよりも前のことだったという。

 「もともと南極に興味があって、『Life in the Freezer』というドキュメンタリー番組を観ていたんです。皇帝ペンギンが暖をとって卵をふ化させ、パートナーを探して鳴く姿にビックリして、『これを作りたい!』と思いました。もちろん、そのときからペンギンたちがダンスをして、歌を歌って……というものを考えていましたよ(笑)」

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 しかし、意気上がる監督の前に、すぐさま壁が立ちはだかった。当初、「『ベイブ』である程度のことはやったから」と実写映画化に自信を持っていた監督だったが、「まずペンギンたちがいる所に近づくのが困難である」、そして「ペンギンに演技をさせることは不可能だ」ということに気づいたというのだ。そこで、3DCGアニメーションでの映画化へと方針を転換。今のような形になったという。

 そんな本作では、主人公マンブルをはじめとする、ペンギンたちの歌と踊りが見どころの一つ。マンブル役にイライジャ・ウッド、その母親ノーマ・ジーン役にニコール・キッドマンなど、豪華なキャストが声優を務め、その美声を余すところなく披露している。特に、予告編で使われていた「マイ・ウェイ」など、ペンギンたちが、時にペンギン語を織り交ぜて歌う名曲の数々には、懐かしさを覚える人も多いことだろう。しかし、この選曲の陰には思わぬ苦労があったとか……。

 「ペンギンたちの感情を伝えるのにふさわしいもので、ポップソングの中でもクラシックと呼ばれているものを中心に選んだ結果、ビートルズ、プリンス、ビーチボーイズなど、皆さんが慣れ親しんだものになりました。わたしの趣味ではないんですよ(笑)。でも、選曲が決まってからが大変で……。権利を取るのには苦労しましたよ(笑)」

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 最後に、監督自身が全米でヒットしている理由について語ってくれた。「男女関係なく、子どもからお年寄りまで、それぞれの世代でそれぞれの楽しみ方ができる、究極の家族映画だからでしょうか(笑)」。常にニコニコと笑顔を絶やさないジョージ・ミラー監督。大きな身体に小さなペンギンのぬいぐるみが妙に似合うのも、オスカー像がひと際輝いて見えるのも、監督の人柄のおかげか。その監督が作り上げた“究極の家族映画”は、キャラクターのかわいらしさ、歌や踊りのエンターテインメント性だけではなく、シニカルな現実問題をも含んでいる。家族で楽しく観た後に、ぜひそのことについても話し合ってみてはいかがだろうか。

『ハッピー フィート』は3月17日より丸の内プラゼールほかにて全国公開。
『ハッピー フィート』公式サイトwwws.warnerbros.co.jp

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