直撃インタビュー!『インファナル・アフェア』シリーズのアンドリュー・ラウ監督が新作での金城武を絶賛!
2002年、アジア映画界に彗星の如く現れた『インファナル・アフェア』シリーズは、緻密なストーリー構成と、美しい映像により多くの映画ファンを熱狂させた。ハリウッドでも熾烈な版権争いの結果、レオナルド・ディカプリオ主演で巨匠マーティン・スコセッシ監督がリメイクした『ディパーテッド』は、オスカーで監督賞をスコセッシ監督にもたらした。
この『インファナル・アフェア』シリーズを手かげた名プロデューサーであり、監督のアンドリュー・ラウがトニー・レオン、金城武主演で、新たな“男たちの物語”を生み出した『傷だらけの男たち』。すでにレオナルド・ディカプリオ主演でハリウッドでのリメイクが決定している本作について、アンドリュー監督に話を聞いた。
本作で『インファナル・アフェア』シリーズとは180度違う、陰湿な役柄を見事に演じきったトニー・レオンについて、アンドリュー監督は「トニーの演技は非常にハイレベル。そして奥行きもある役者。陰険な悪役というのを、彼はやったことがなかったんです。彼が何十年も胸のうちに隠していた“陰湿さ”を十分にさらすことができたのではないでしょうか? 彼の素晴らしいところは、内に秘めた陰険さをしみじみと出しているところが最高でしたよ」と絶賛。
初めて仕事をしたという、もう1人の主役、金城武についても「半年前までに脚本を渡して、役柄について議論を続けたんです。彼がこれまで出演した作品の中でも、一番の努力を強いられた役だったと思います。そして、彼が残した結果についても、これまでで最高の演技を見せてくれていると思います」と大満足の様子だった。
色彩、カメラワーク、色合い、照明、音楽……すべてにこだわり抜いて、シーンを設計していくというラウ監督。物語のキーとなっている“殺人”シーンには、多くの時間が費やされた。「CGも使いました。現在と過去、ふたつの時勢から成り立っている重要なシーンだったので、共同監督であるアラン・マックはもちろん、スタッフ全員が心を込めて作り上げたんです」。香港中を熱狂させた監督からは、映画への愛があふれていた。
アンドリュー・ラウ監督始め、主演のトニー・レオン、金城武、すべてのスタッフが、ひとつひとつのシーンを丹念に作り上げた『傷だらけの男たち』は、映画ファンならずとも必見の一本だ。
『傷だらけの男たち』は7月7日より日比谷みゆき座ほかにて全国公開。
『傷だらけの男たち』オフィシャルサイト drywhisky.com