マイケル・ムーアが1度も日本に来ていない理由
マイケル・ムーアが医療問題に真っ向から取り組んだ問題作『シッコ』が明日、日本で公開される。ムーアの映画の興行成績は、アメリカに次いで日本がダントツだという。アメリカやカンヌ国際映画祭などでは、ほえまくるムーアだが『華氏911』のプロモーションも含め、日本に来ないのはなぜか。ニューヨークで行われた記者会見でその理由が明かされた。
「いつか、日本に行けることを楽しみにしています。私は、今まで日本に1度も行ったことはなく、日本には素晴らしいヘルスケアのシステムがあるのを知ってます。映画『華氏911』の日本での興行収入は、アメリカを除いた世界の興行収入の中でナンバーワンでした。正直、あの映画が、これほど日本で受けるとは思いもしませんでした。だってイギリス、フランス、ドイツより多かったわけですから……。
それから、なぜ日本で撮影しなかったかと言うと、行くまでの時間が長過ぎるからです(笑)。要するに、アメリカ人の典型的な怠け癖で、日本人みたいなワ-ク・エシック(労働観)を持ち合わせていないのです(笑)」と語った。
どうやら、日本への道のりが長すぎるということだ。フライトだけで約10時間はかかる。率直なコメントに拍子抜けだ。
またムーアはインターネットがもたらした、映画への影響はかなり大きいと会見で語っていた。
「私は、初めに一般の人々に自分が体験したヘルスケアに関する怖い話を、インターネットを通じて送るように頼んだんです。インターネットが無ければ、この映画をどうやって製作していけば良かったのか全く分かりません。
現在ほとんどのテレビ局が、医療薬品会社から資金を供給してもらっている状態ですので、テレビの夜のニュースでこのような宣伝はできなかったと思います。インターネットの発明は、本当に素晴らしいことで、一般の人々の意見が優先される民主主義社会の本来あるべき形態に導いています」とインターネットの役割りの大きさについて述べていた。
この人の話を聞きたい「アメリカの医療システムにかみついたマイケル・ムーアの『シッコ』」
cinematoday.jp
『シッコ』は8月25日よりシネマGAGA! ほかにて全国公開
オフィシャルサイトsicko.gyao.jp