新婚の宮崎あおい、イタリアで夏休み
8日、青山真治監督の北九州3部作の最終章である『サッド ヴァケイション』の初日舞台あいさつが行われ浅野忠信、石田えり、宮崎あおい、板谷由夏、オダギリジョー、とよた真帆、光石研、斉藤陽一郎、そして青山監督が登壇した。
今年のヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門のオープニング上映で、ワールドプレミアを飾った本作。開催地のイタリアから帰国間もない一行による、映画祭参加の感想が公の場で初めて語られる凱旋(がいせん)会見を兼ねていた。
オダギリは、「時間的に余裕もあって、島巡りをして楽しかった。大勢(=9名)で過ごした楽しさは貴重でした」と団体で過ごす楽しさを笑顔で語った。新婚の宮崎も「スケジュール的にもゆったりとして楽だったので、夏休み気分でした」と充実さを物語る満面の笑みを浮かべていた。とよたも「陽気でカジュアルな映画祭でした」と華やかな思い出話
が飛び出すのかと思いきや「蚊が多くて眠れないほど」という裏話的な方向に。
続いて、司会者から「浅野さんも蚊に悩みましたか?」と問われ「いいえ、そんなに」と淡々と返答。司会者は思わず「(浅野さんの血液は)おいしくないんですかねえ」といった珍妙なやりとりに発展するも、浅野は「滞在していたリド島は、あまり“おいしい”食べものがなくて(笑)。でも、気になっていたおいしいレストランに行けた」との絶妙な
切り返しで軌道修正。「思い入れのある作品なので、初日を迎えられてうれしい」と満場の客席に対する喜びを述べた。登壇者一同、すがすがしい笑顔を見せていたのが印象的だった。
『サッド ヴァケイション』は『Helpless』、『EUREKA ユリイカ』に続く北九州3部作。幼少期に母親に捨てられた健次(浅野)が母(石田)と再会し復しゅうをたくらむも、運命に翻弄(ほんろう)される様を描きつつ、すべてを包み込み生きる女たちをつづる物語。
『サッド ヴァケイション』はシネマライズほかにて全国公開中
オフィシャルサイト sadvacation.jp