行定監督が感無量!『クローズド・ノート』釜山映画祭で上映し5000人の観客が絶賛の嵐!
6日、韓国にて開催されている第12回釜山国際映画祭にて『クローズド・ノート』が上映され、監督の行定勲監督が上映前に5000人の観客を前に舞台あいさつを行った。日本でもヒット中の本作だが、ここ釜山国際映画祭でもチケットは売り出しと同時に即完売し、韓国でもその注目度の高さがうかがえた。
登壇した行定監督は「この映画を観て、出会いということについて感じてもらえたらと思っています」と述べると、観客からは、一斉に拍手が沸き起こった。この韓国の観客の反応について行定監督は、「映画を観ようという姿勢で、ここに来ている人たちのパワーを感じる。こんなに大きなスクリーンでこれほどの人数の人に観てもらえるというのは、映画を作る者としてこの上ない幸せ」と感激もひとしおのようだった。
韓国の観客が日本の観客と大きく違うのは、映画が始まると一斉にスクリーンの世界に没頭していくところ。ヒロイン、香恵の恋する乙女特有の何気ないしぐさひとつひとつに爆笑が起き、韓国の観客が一体となって映画の世界に入り込んでいるようだった。
そして、物語が進むにつれて場内はすすり泣く観客でいっぱいに。原作にないオリジナルキャラクターを巧みなプロットで作り込んだ繊細な物語が、感受性の高い韓国の観客にはダイレクトに伝わったようで、上映終了と同時に割れんばかりの拍手が沸き起こった。そして、場内にまだ残っていた行定監督を見つけると、韓国語で監督に感激を伝える人や、監督と2ショットで写メールを撮りたがる人などで、黒山の人だかりができた。
日本では、作品の出来とは関係のないことで話題になってしまった『クローズド・ノート』。本来作品で評価されるべき監督にとってこれほど悲しいことはないはず。しかし、この日は、韓国の来場者たちからダイレクトな作品の評価を得ることができた行定監督。2000年に製作した『ひまわり』が興行的に振るわず落ち込んでいたとき、この釜山国際映画祭に出品されて救われたことがあるそうだが、今回の上映も、前回とは事情が異なるが、行定監督にとっては救いになっていることだろう。
『クローズド・ノート』は全国東宝系にて公開中
オフィシャルサイトclosed-note.com