渡辺謙、愛娘の女優デビューを聞かれ大テレ
1日、地球上の生命の神秘を、最新の撮影技術によって壮大なスケールで描く、ネーチャードキュメンタリー『アース』の日本語版ナレーション収録が都内スタジオで行なわれ、俳優の渡辺謙が収録に臨んだ。
本作は、製作に5年の歳月をかけ、世界200か所以上のロケ地で撮影を行い、のべ2000日に及ぶ撮影を敢行した。カメラがとらえた壮大でダイナミックな自然の姿と生命の営みの映像は圧巻で、ただただ驚がくするばかりだ。渡辺が特に印象に残っているのは、本作の撮影のために25年ぶりに上陸を許可されたホッキョクグマの生息地の場面だという。
「自分は撮影で世界中いろんなところに行く“へき地俳優”なので、北極圏にも行ったことがあるんですよ」とのことで、そのときのことを思い出しながら観たそうだ。「夏と冬に両方行ったことがありますが、とにかく(自然が厳しく)すごいところだという記憶があるので、そこが環境の変化で変ぼうをとげていることを知った。ホッキョクグマの姿は身がつまる」と語った。
現在ロサンゼルス在住の渡辺は、最近の環境の変化を感じる出来事として先日起こったロサンゼルスの山火事についても語った。「毎年起こっていることではあるけど、今年はここ数年で一番自分の家の近い場所まで燃えていた。これも水不足や気候の変化が背景にあると思う。今年の東京の夏の暑さも厳しかったし、環境の問題は、東京とか日本とかでないレベルで考えるときが来たのではないか」と地球環境の変化について切実な口調で訴えた。
会見は終始、環境問題についてのまじめな質疑応答で進んだが、最後に先日テレビドラマに出演して女優デビューを果たした娘の杏(あん)について聞かれた渡辺。すると、それまで冗舌だった渡辺の口数が急に少なくなって、しどろもどろになってしまった。普段は眼光鋭い渡辺の表情も、自然と緩んで「(自分と)共演? いやー……」と大テレ。娘のことを聞かれると、さすがの大スターの渡辺も普通の父親にもどってしまっていた。
『アース』は、大ヒットした『ディープ・ブルー』のスタッフが再集結して作り上げたドキュメンタリー。ホッキョクグマ、アフリカゾウ、ザトウクジラなどの動物たちの姿を、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のフルオーケストラにのせて映し出す。
『アース』は2008年1月より日比谷スカラ座ほか全国東宝洋画系にて全国公開
オフィシャルサイト earth.gyao.jp