4時間28分の超大作上映!ソダーバーグがチェ・ゲバラを描く
第61回カンヌ国際映画祭
第61回カンヌ国際映画祭にて現地時間21日、スティーヴン・ソダーバーグ監督が、革命家チェ・ゲバラの最後の日々に迫った『チェ』(原題)の公式上映とプレス試写が現同時に行われた。同作品は2部構成で上映時間4時間28分の超大作だが、この日の上映に間に合わせて編集されたエンディング・クレジットなしのカンヌ・バージョンだ。上映はいずれも15分間の休憩を得て行われ、その間、映画祭側から水とキットカット、プレスにはさらにサンドウィッチも振る舞われるという異例づくしの上映となった。
22日には公式会見が行われ、主演のベニチオ・デル・トロはゲバラを演じるにあたって「彼については良い面、悪い面、いろいろ言われているが、その印象が変わったのはキューバの本屋で見た、ゲバラの笑顔の写真。彼にも人間的な一面を知り、かつ、キューバの人々にこんなにも愛されていることを知り、ゲバラという人物に興味を持った。まさに絹の手袋で貴重品を扱うごとくゲバラに触れたんだ」と熱く語った。 デル・トロは撮影中に、キューバのフィデル・カストロ元国家評議会議長にも5分間ほど会ったそうで、「彼は、この映画のプロジェクトも、撮影中であることも知っていて、僕たちがリサーチを重ねた上で製作していることを喜んでくれたよ。彼ほどゲバラを知る人間はいないワケだから、ぜひ映画を見てもらってコメントを聞きたいね」と、カストロにメッセージを送っていた。
今年は、ゲバラ生誕80年にあたり、09年はキューバ革命政権成立50周年。さらに日本では、ゲバラ来日50年という記念すべき年となる。ソダーバーグ監督は「この映画をきっかけに、もっとTシャツを売るつもり」とジョークを飛ばしていた。(取材・文:中山治美)
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