16歳の予期せぬ妊娠をコミカルに描いた『JUNO/ジュノ』のエレン・ペイジに直撃インタビュー!
2007年度アカデミー賞脚本賞を受賞し、主演女優賞にもノミネートされた映画『JUNO/ジュノ』について、主演を務めるエレン・ペイジに話を聞くことができた。
わずか劇場10館以下の公開で始まった本作は、その後アメリカ中でブームを巻き起こし、配給会社フォックス・サーチライト・ピクチャーズに初めて興行収入100億ドル突破の記録をもたらした。本作は、一度きりのセックスで予想外の妊娠をしてしまった16歳の少女ジュノが、孤軍奮闘しながら現実と向き合い、大きく成長していく姿を描いたヒューマン・コメディーだ。
‐このキャラクターには、あなた自身の青春時代と共通するものはありましたか?
(エレン・ペイジ)ある程度の常識を持っていて、大人びてはいるけれど、実際には極端に無知でマヌケなところが似ているわね。それに状況によって、すごく厚かましくなるところなんかもね。だけど、青春時代なんてすごく昔のことのように感じるわ(笑)。
‐オーディションでこの役を得たのでしょうか?
(エレン・ペイジ)ジェイソン・ライトマン監督は最初からわたしに興味を示してくれたみたい。オーディションはやったけどすぐに決まったの。共演者のマイケル・セラとJ・K・シモンズと一緒に演じたんだけど、それが何と脚本50ページ分のスクリーン・テストで、その場でセリフを覚えさせられながら撮影していたの。このときの映像はDVDの特典映像として残されているはずだわ(笑)。
‐女優になろうとしたきっかけは?
(エレン・ペイジ)きっかけになったのは10歳のときにわたしが通っていた学校で、カナダのテレビ番組「ピット・ポニー」(原題)のキャスティングをしていたの。そこで偶然にも背が小さくて髪が茶色という理由でわたしが選ばれたのね。それがシリーズされるようになって出演し続けていたの。映画について学びたいと思ったのは、15歳のときに出演した映画『マリオン・ブリッジ』(原題)ね。
‐この作品の魅力を教えてください
(エレン・ペイジ)わたしはこの脚本が持つユニークで、機知に富んでいる設定が大好きなの。それとジュノというキャラクターの、信じられないほど純粋で正直なところにも魅力を感じたわ。この映画は、ジュノというキャラクター一つをとっても、とても独自性があるし、少女映画で描かれるようなステレオタイプのティーン像でもないの。主人公にリアルな10代の少女を扱っている点も見どころよ。
この一作で、一躍時の人となったエレンは現在21歳。将来が期待される女優であることはまず間違いないだろう。(取材・文:細木信宏)