リチャード・アッテンボロー、社会の暴力は映画界にも責任が
イギリスの大御所俳優で映画監督のリチャード・アッテンボローが、近年増えつつある銃や刃物による暴力行為について、映画界にも責任の一端があると語った。アッテンボロー監督は1940年代から俳優としてキャリアを積み、現在はイギリスのアカデミー協会BAFTAの会長も務めているが、最近は映画の中で暴力シーンがあまりにも普及していて、観客が現実社会と分けて考えられなくなっているとコメント。イギリスの地方紙「ブライトン・アーガス」紙の中で、「30年前は、ゲイリー・クーパーが銃を取り出せば観客は息をのんだものだ。今では銃やナイフの暴力は普通のことで、現実社会でナイフのような武器が公の場に存在するのは、われわれ映画界の人間にも責任がある」と語った。イギリスでは若い世代の暴力が増えていることが問題となっており、今年に入ってロンドンではたった7か月で10代の若者が17人も刺し殺されている。