衝撃の不倫サスペンス!40代で陥る甘いワナ…クリス・クーパー激白!
倦怠(けんたい)期を迎えた中年夫婦の不倫ドラマを、ユーモアを交えたミステリーに仕上げた映画『あぁ、結婚生活』で浮気に走る妻パットを演じたパトリシア・クラークソンと、年若い女性ケイとの関係に本気になりパット殺害を考える夫のハリーを演じたクリス・クーパーに話を聞いた。本作は、映画の舞台でもある1940年代にはやったハリウッド映画の作風を見事に再現している。
「別の作品でアリゾナにいたとき、アイラ・サックス監督が僕に脚本を読ませるためにやってきてくれた。僕のモットーは『時は金なり。すべては早めに』だし、この映画は低予算だったから、撮影を始める前にいろいろ詰めておくのは資金の節約にもなって一石二鳥だった。結局2回くらい彼と会って、それぞれのセリフに含まれている感情や、方向性を確認することができたんだ」と本作との出会いを語るクリス。
一方のパトリシアは自身が演じたパットを「40代になって老けてはいるけれど、それでも彼女は何かを持っているステキな女性なの。その何かとは、1940年代に活躍した素晴らしい女優たちが持っているものと同じ。当時、10代だったわたしは、そうした素晴らしい女優たちにあこがれ、影響を受けたわ。それに彼女は正直でフランク! セックスについてのコメントは『リフレッシュと愛』なのよ(笑)。そんな女性を演じるのはとても興奮しちゃうでしょ?」と絶賛。
シリアスな場面にもかかわらず、思わぬところに笑いのエッセンスが散りばめられているのも本作の魅力だ。「それぞれの瞬間をリアルに演じようと心掛けたから、シリアスなトーンとユーモラスなトーンをバランス良く演じるなんて考えもしなかったよ。完成版をトロント国際映画祭で観たとき、ようやくユーモアが同時に存在していたことに気付いたほどだからね!」と意外な答えがクリスから返ってきた。
ハリーの親友で、パットと秘密を共有するリチャードには、5代目ジェームズ・ボンド、ピアース・ブロスナンがふんしている。ピアースとの共演についてクーパーが「ステキな体験だったよ。実は、撮影が始まる前に彼と夕飯を食べたんだ。そのときの経験が、冒頭の昼食シーンに役立ったと思うな。親友同士っていう設定だったからね」と撮影秘話を語ると、パトリシアは「ピアースとクリスというステキな男性と、毎日一緒に仕事ができるなんて夢のような日々だったわ。実際、あまりにも興奮して、夜眠れなかったこともあったのよ(笑)」とプライベートな秘話を笑いながら教えてくれた。
映画『あぁ、結婚生活』は9月13日よりBunkamuraル・シネマほかにて全国公開