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チェ・ゲバラを描いたソダーバーグの新作は4時間28分の超大作!【第46回ニューヨーク映画祭】

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すでに名匠の貫禄あり。スティーブン・ソダーバーグ監督
すでに名匠の貫禄あり。スティーブン・ソダーバーグ監督 - Photo:Nobuhiro Hosoki

 現地時間29日、第46回ニューヨーク映画祭にてスティーブン・ソダーバーグ監督が、革命家チェ・ゲバラの激動の人生を描いた新作映画『チェ 28歳の革命』『チェ 39歳 別れの手紙』について語った。

 本作は、上映時間4時間28分にもおよぶ超大作を2部構成で上映するもので、1作目はフィデル・カストロとゲバラが組織する革命軍が、キューバのバティスタ政権を崩壊させるまでを描いている。2作目は、ゲバラがキューバの主席として参加した国連総会から始まり、ボリビアでの革命を描いていく。

 今回行われたマスコミ用試写会は、普段行われるリンカーン・センターではなく、ニューヨーク随一の収容人数を誇るジーグフェルド劇場で行われ、1作目の上映の後に50分の休憩時間があり、その間にランチが提供されるなど異例の試写となった。

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 会見でソダーバーグ監督は、まず製作前のリサーチについて「ゲバラに関しては、あふれるほどの情報源があったため、ジョニー・アンダーソンというリサーチ・コンサルタントを雇った。しかしその彼が、ゲバラがわれわれにもたらした意味合いは、それぞれ人によって違うだけじゃなく、そのときの自分が置かれた状況下によっても違う意味合いを持つだろうから、先に何をとりあげたくないかを決めなければとアドバイスをくれてね。わたしたちは、まずそこから入っていったんだ」と語った。

 ゲバラが、アフリカのコンゴでのゲリラ戦に参戦した史実が含まれてないことについては「この映画で100億円稼げたら、アフリカの部分を第3部として製作するつもりだよ(笑)!」とジョークで語るも「ゲバラが、アフリカのコンゴのゲリラ戦に参戦したストーリーは非常に興味深いものだったため、初めはコンゴでの戦いと、その後に書かれた自叙伝までを含めるつもりだった。しかし予算が足りずに製作ができなかったんだよ。それに、ゲリラ戦の時期は確かに魅力的なストーリーとなっているんだけど、全体で見ると作品としてアンバランスのような気がしてね。さらにいうと、一番最初に企画を進めたときは、ボリビアだけの出来事を描くつもりでいたんだけれど、ボリビアの革命は、キューバの革命を描かなければ説明がつかないと判断して、入れ込むことにしたんだよ」と話してくれた。

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 この映画はどういった形態で一般公開してほしいのだろうか? 「どういう形でも構わない。4時間ぶっ通しでも(笑)! 今のところ、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコなどの大都市では、週に一度は2部構成での上映になるだろうね。ただ4時間も観客を拘束し、彼らの1日を制限するというのは、どこかゲバラが彼自身の部下に対して要求していたことと似ているかもしれないね(笑)!」とソダーバーグ監督はコメントした。この作品の日本公開は、2009年の正月と春になる予定。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)

映画『チェ 28歳の革命』は2009年正月、日劇3ほかにて全国公開
映画『チェ 39歳 別れの手紙』は2009年春、みゆき座ほかにて全国公開

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