ベン・スティラーが、スピルバーグの次回作だったシカゴ・セブン裁判の映画を監督か?
スティーヴン・スピルバーグが、映画版「タンタンの冒険旅行」の監督のためにメガホンを取ることを断念した映画『ザ・トライアル・オブ・ザ・シカゴ7』(原題)。このドリームワークスの新作映画を、驚くべき人物が監督するかもしれない。ハリウッド・レポーター紙が、ベン・スティラーが同作の監督として交渉中であると伝えた。ベンは大ヒットした映画『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』『ズーランダー』などコメディー映画を監督し成功を収めてきたが、本作のようなシリアスな映画でメガホンを取るのは初めてで、この異例のチョイスに驚きと期待が集まっている。
本作は、1968年の民主党全国大会においてベトナム反戦デモを行い起訴された「シカゴ・セブン裁判」の7人の被告について描く人間ドラマで、サシャ・バロン・コーエン、フィリップ・シーモア・ホフマン、ケヴィン・スペイシー、ウィル・スミス、アダム・アーキン、テイ・ディグスの出演が報じられていた。しかし、スピルバーグが監督を降板し、その後映画『ボーン・アルティメイタム』のポール・グリーングラスが監督候補に挙がったりしていたが、監督決定まで至らず製作が延び延びになっていた。スタジオ側は、早く監督を決めてできるだけ早く本作の製作を開始したいと考えているようだ。
ベンにはおバカコメディー映画を監督するイメージがあるが、彼の初監督作品である映画『リアリティ・バイツ』はジェネレーションX世代が大学卒業後に厳しい現実に立ち向かうさまを描いた青春群像劇で、若者の生きた会話と空虚感を描き共感を得た。ベンが本作を監督することで、コメディーだけではない新しいベンを世間に知らしめることができるかもしれない。