豪華キャストの大作『オーストラリア』をバズ・ラーマン監督が語る
映画『ロミオ&ジュリエット』『ムーラン・ルージュ』のバズ・ラーマン監督が、新作映画『オーストラリア』について語った。本作は、第二次世界大戦前のオーストラリアを舞台に、夫の大農園を相続したイギリス貴族のアシュレイ(ニコール・キッドマン)と野性的なカウボーイ(ヒュー・ジャックマン)の壮大なドラマ。
オーストラリアで製作された映画の中で、一番製作費が高い本作。「この映画は、これまで製作してきた僕の作品の要素、すべてが含まれている!」と自信をのぞかせるバズ監督。「『ムーラン・ルージュ』の後に、アレキサンダー大王をテーマにした作品を撮る予定で、すでにレオナルド・ディカプリオとニコール・キッドマンがキャスティングされていて、プロデューサーとしてスティーヴン・スピルバーグやディノ・デ・ラウレンティスなどがいた。だが、オリヴァー・ストーン監督の映画『アレキサンダー』に先を越されてしまったわけさ(笑)」とこれまでの空白について語った。また「子どもたちがわたしの母国であるオーストラリアについて質問してきた。そこで、子どもたちにオーストラリアを理解させようと思ったんだよ」と製作の経緯について語ってくれた。
本編で描かれる、オーストラリアと日本の戦争については「あまり知られていないことだが、過去に真珠湾を攻撃した同じ日本の空軍54機が襲来したことがあった。その爆撃機が去った後は、見渡す限りすべてが焼け野原だった」と日本人があまり知らない意外なエピソードを教えてくれた。ストーリー構成については「オーストラリアの歴史をリサーチするのに6か月。さらに4人の脚本家とともに、4年間もの間登場人物たちの設定やストーリーを生みだしていったんだ。この映画のストーリーは、往年のクラシック映画に似ていると思うな」と満足気に語ってくれた。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)
映画『オーストラリア』は2009年2月28日より全国公開