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2週連続1位!ワンちゃん映画が正月ボックスオフィスに君臨!-1月4日版

全米ボックスオフィス考

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『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』撮影風景
『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』撮影風景 - Mike Franklin / filmmagic.com

 他社のラインナップをけ散らし、2009年新春第一発目の全米興行収入チャートでトップに輝いたのは、20世紀FOX製作映画『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』の2,426万ドル(約21億8,300万円)で、2週連続の王座を手にした。(以下1ドル90円計算)

 クリスマスの封切りラッシュを終え、大きな話題作のない今週のニューイヤー・ウィークエンドだっただが、『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』の健闘は大したもので、先週以来の興行収入はトータルにしてたったの34%マイナスとなり、公開以来11日目にして1億650万ドル(約95億8,000万円)という興行収入を記録している。去年、劇場映画の興行で苦しい展開を強いられたFOXにとっては、宝くじに当たったような気分に違いない。『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』の予想以上の出来に対してコメントを求められた、同スタジオ配給責任者にあたるバート・リビングストン氏は、「年末を1位で締めたと思ったら年始も1位でスタートできて、本当に最高だ」とうれしそうに語ったという。

 今週末2位は2,050万ドル(約18億4,000万円)で、アダム・サンドラー主演の家族向けファンタジー映画『ベッドタイム・ストーリー』。毎晩寝る前に、パパが幼い息子に聞かせてあげる即興おとぎ話が、実際に起こり始めてしまったからさぁ大変! ……といういかにもディズニー映画らしく、かわいいユーモアあふれるストーリー仕立てになっている。こういったファミリー向け映画は、冬休み中の子どもたちと一緒に家族総出で観に来るお客でにぎわい、普通に公開されるよりも大きな効果が現れるため、スタジオにとって非常においしいジャンルである。

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 続いて3位は先週と同ランクで、作家F・スコット・フィッツジェラルドの短編小説を基に作られたブラッド・ピット主演映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』で1,840万ドル(約16億5,000万円)。

 4位、5位も先週と同じ順位で、4位に映画『ワルキューレ』の1,410万ドル(約12億7,000万円)、5位にジム・キャリー主演の映画『イエスマン “イエス”は人生のパスワード』で1,391万ドル(12億5,100万円)となっている。

 昨年のアメリカ国内映画業界は、映画『ダークナイト』の話題で幕を開けて、大ヒットを記録し、幕を閉じた感があった。それもそのはずで、同作品のボックスオフィス収入総額は歴代第2位にあたる5億3,100万ドル(約478億円)というばく大な額に達しており、その恩恵は年間ボックスオフィス総売り上げにも反映され、ボックスオフィス年間総合売り上げは推定90億7,800万ドル(約8,170億円)という史上最高を記録している(ちなみに総額1位は1997年の映画『タイタニック』)。年頭の全米脚本家組合(WGA)のストライキを皮切りに、一般経済ではガソリン高騰、金融危機、株の暴落など、ハリウッドが直面した世間の荒波は厳しかったものの、2008年度の国内ボックスオフィスは上々の結果となった。

 未解決のままである全米俳優組合(SAG)のストライキ交渉や、経済面では今年もまだ続きそうな世界規模の不況など、新年にハリウッドが直面する問題はシビアだが、去年同様に頑張ってもらいたい。(取材・文:神津明美 / Addie・Akemi・Kohzu)

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