ノーメークで体当たり演技!クリスティン・スコット・トーマスが新作を語る
映画『イングリッシュ・ペイシェント』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた経験のあるクリスティン・スコット・トーマスが、新作映画『アイブ・ラブド・ユー・ソー・ロング』(英題)について語ってくれた。
15年間刑務所に服役していたジュリエット(クリスティン)と妹家族との交流で明かされていく悲劇を描く。小説「灰色の魂」など、日本でも知られる作家フィリップ・クローデルの初監督作品。
フィリップ監督の演出についてクリスティンは「フィリップにとっては、これが初監督作品だから、キャラクターの心理を言葉で伝えることは難しいことだと思っていたの。だから、あえて彼に最初の指示を控えてもらって、まず一度は自分の感情で演じてみたの。それから、彼の演出を加えて撮影をしたわ」と語り、演技を見る限りでは、かなりのリハーサルを繰り返してきたと思わせるほど素晴らしく、意外な返答に驚かされた。
リアを演じたエルザ・シルベルスタインとの共演については「すごくウマが合ったわ(笑)! 自分とは違うタイプの人によく驚かされるけれど、彼女もそういうタイプ。エルザには姉妹がいなくて、関係性をつかむのに苦労したみたいだけど、姉妹のいるわたしの経験を語って、エルザと二人で姉妹関係を築き上げていったの」とのこと。
クリスティンは、ほとんどノーメークで体当たりの演技を披露している。その素晴らしい演技力でゴールデン・グローブ賞最優秀主演女優賞にノミネートされた。(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)