アカデミー賞の光と影!なぜだか賞がとれないイケメンたち
ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、トム・クルーズ、そしてブラッド・ピット。彼らにはある一つの共通点がある。それは、“オスカー未冠”のスターだということ。スター性も高く、カリスマ性も十分。その人気を世界中の誰もが認めているのに、まだオスカーを手にしたことがない。一度くらいはオスカーに輝いていそうだが、アカデミー賞の場では、悔しい思いをしただけ……。それが彼らの共通項だ。
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズで、ジャック・スパロウ船長を演じているジョニーは、その個性的な演技から同作品をはじめ、映画『ネバーランド』『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』などでこれまで何度もノミネートされているにもかかわらず、一度も受賞はかなわず。本人はアカデミー賞に対し、さほど執着がない様子ではあるが、彼ほどの実力でいまだ受賞していないのは、不思議な宿命だ。
一方、アカデミー賞を意識した作品が多いにもかかわらず受賞がかなわないのが、ディカプリオとトム。ディカプリオは、映画『ギルバート・グレイプ』の名演で19歳にしてアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、最もオスカー像に近い若手俳優として意識されていたが、映画『タイタニック』ではアカデミー賞11部門受賞するという大作ながら、自分はノミネートすらされないという悪夢が……。その後、映画『アビエイター』『ブラッド・ダイヤモンド』で主演男優賞にノミネートされるも受賞はならず、オスカーに最も近そうで遠い不運な俳優として有名になってしまった。
一方トムも、ドル箱スターの一人にもかかわらず、いまだオスカーを受賞していない宿命を持つ。トムは映画『7月4日に生まれて』『ザ・エージェント』の2作品で主演男優賞にノミネートされ、映画『マグノリア』では助演男優賞にノミネート。しかし、『ザ・エージェント』では、共演のキューバ・グッディング・Jrが助演男優賞を受賞し、トム自身の受賞はいまだない。
これまでヒット作品に数多く出演したにもかかわらず一度も受賞のない彼らを見ると、アカデミー賞と人気俳優の因果な関係が見えてくる。今年、そんな彼らの一人であるブラッドが映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』で主演男優賞にノミネートされている。パートナーのアンジェリーナ・ジョリーとともにアカデミー賞にノミネートされているが、果たして……。「人気スターは、オスカーを受賞できない」というジンクスをついに破ることができるかどうか。今年のアカデミー賞は、そんな角度から楽しむのも面白いかもしれない。
WOWOW「独占生中継! 第81回アカデミー賞授賞式」は2月23日午前9時50分より放送