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女優として大きく成長したアンジーが見せる、母親の燃える狂気!

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映画『チェンジリング』より
映画『チェンジリング』より - (C) 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

 自分自身の人生をそのまま演技に反映させているのでは……そんなことを思わせる女優が、今年のアカデミー賞に9年ぶりにノミネートされた。

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 その女優は、日本でもよく知られ、圧倒的な人気を誇るアンジェリーナ・ジョリーだ。アンジーがオスカーを初めて手にしたのは、1999年の映画『17歳のカルテ』。閉鎖病棟に閉じ込められ、完全に自分自身を崩壊させてしまった破壊的な少女を見事演じ切った。これは名優ジョン・ヴォイトの娘という七光りから脱却し、一人の女優として評価された瞬間だった。しかしそれ以降のアンジーはいわゆる演技派から遠く離れてしまう。映画『60セカンズ』や、『トゥームレイダー』シリーズなどの娯楽作に次々と出演。同時に、バイセクシャル経験を暴露したり、家族との不和や、ビリー・ボブ・ソーントンとの離婚などゴシップ誌をにぎわせた。
 
 しかし映画『Mr.&Mrs. スミス』でブラッド・ピットと出会い、彼の子どもを妊娠してから、アンジーは一人の女性として大きな成長を遂げた。特に2001年ごろから行っているアンジーの慈善活動は世界中から注目され、その姿は晩年のオードリー・ヘプバーンをほうふつとさせた。
  
 今回、アンジーがオスカーにノミネートされたのはクリント・イーストウッド監督の映画『チェンジリング』だ。本作でアンジーが演じるのは破天荒でもヒーローでもない、自分の息子を取り戻すべく権力に立ち向かったシングルマザー。母親となったアンジーは、胸の内で燃える思いを抑えながらも母親の狂気を見事表現し、マスコミから絶賛されている。9年前の『17歳のカルテ』のときとは環境も変わり、女優、そして女性としても大きく成長したアンジー。たとえ受賞を逃したとしても、本作での演技は人々の記憶に強く焼き付けられるものになるだろう。

映画『チェンジリング』は2月20日より日劇3ほかにて全国公開

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