アカデミー賞授賞式を振り返る!過去最高の盛り上がりは演出の成功にあり
第81回アカデミー賞
今年のアカデミー賞は、ここ数年で過去最高の盛り上がりを見せたといってもいいのではないだろうか? 受賞作品に多少の偏りは見られたものの、一つの“ショー”としては最高の演出を見せてくれたと言えるだろう。
中でも司会を務めたヒュー・ジャックマンの功績は大きい。これまで数多くの著名なコメディアンが司会を務めてきたアカデミー賞で、初めての司会を任されたヒューに対するプレッシャーは相当なものだったはず。しかし、オープニングではダイナミックな歌と踊りで作品を紹介し、授賞式中盤でも若手のザック・エフロン、ヴァネッサ・アン・ハジェンズ、そしてビヨンセとともにミュージカルナンバーを披露。豪華なハリウッドらしいパフォーマンスで楽しませてくれた。
また主要部門のプレゼンターにも今年は、特別な演出がほどこされた。主演女優賞・主演男優賞、そして助演女優賞・助演男優賞の発表の際、これまでは前年の受賞者が出てきて簡単なスピーチをした後に、受賞者の発表をしていたが、今年はこれまでの主な受賞者たちが登場。名優たちが、候補者一人一人に作品の中で見せた演技に対して賛辞を述べるという素晴らしい演出がされた。この演出には、候補者たちの気持ちの高ぶりが伝わってくるほどの感動があった。
新しい演出と新しい司会者で大いに盛り上がったアカデミー賞だったが、一番の感動シーンは、2008年に亡くなったヒース・レジャーが助演男優賞を受賞したときだろう。彼の家族が、壇上でスピーチをしていたとき、多くの俳優仲間たちが涙を浮かべていたのが印象的だった。ヒースの父親が話したとおり、彼が愛した業界らしい、華やかなイベントが幕を閉じた。
(協力:WOWOW)
WOWOW「第81回アカデミー賞授賞式」は2月23日よる9時00分より字幕付きで再放送