実写版「ドラゴンボール」vs.「ヤッターマン」が一騎打ち!勝者は果たして?
本日、13日ついに鳥山明の大ヒット・コミック「ドラゴンボール」をハリウッドで実写映画化した映画『DRAGONBALL EVOLUTION』が公開されるが、先週公開され、見事興行ランキング1位に輝いた映画『ヤッターマン』とどちらが1位を飾るかに注目が集まっている。
映画『DRAGONBALL EVOLUTION』写真ギャラリー
『ヤッターマン』は先週末公開され、2日間で38万5000人を動員、『ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史』や『おくりびと』を抑えて1位に輝いた。そんな『ヤッターマン』に、11日に一部レイト上映があったものの本格的な公開が13日になる『DRAGONBALL EVOLUTION』が勝負を挑むことになる今週末のコミック実写化対決はどちらに軍配が上がるのか気になるところだ。
まずは、「ドラゴンボール」と「ヤッターマン」の原作ではどちらがファンの数が多いのだろうか。これは、言うまでもなく圧倒な強さで、「ドラゴンボール」に軍配が上がるのは誰も文句はないハズ。「ドラゴンボール」はまさしく大人から子どもまで幅広い層のファンから愛されている。
映画の対象年齢も同じで、『ヤッターマン』については三池崇史監督が「大人も子どもも楽しんでほしい」と呼びかけてはいるが、小さい子どもにはわかりくいギャグが盛り込まれており、大人向けの作りだ。『DRAGONBALL EVOLUTION』は原作からして正統派ヒーローものなので『ヤッターマン』よりも広い世代に向けており、当然映画も悟空とチチが少しイチャイチャする程度で低学年の子どもが見ても理解できる内容になっている。
次にキャストと製作費。『DRAGONBALL EVOLUTION』は、悟空にジャスティン・チャットウィン、ブルマにエミー・ロッサムという、よほど映画を観ている人でないと聞いたこともない俳優ぞろい。唯一、有名なのはチョウ・ユンファと昔、日本でアイドルとして活躍した田村英里子。それに比べて『ヤッターマン』は、ジャニーズの櫻井翔を筆頭に深田恭子と人気お笑い芸人ケンドーコバヤシなど日本での知名度はバツグン。しかも連日連夜プロモーションのためにテレビを始め各メディアに露出している。キャストではもちろん『ヤッターマン』に軍配が上がるが、そこを補うのがハリウッド映画の製作費。『ヤッターマン』は日本映画にしては破格の20億円といわれているが、『DRAGONBALL EVOLUTION』はその5倍の100億円。やはりハリウッド映画はスケールが違う。
最後に映画の前評判。こちらは断然『ヤッターマン』だ。これは内容とは関係なく、映画のワンシーンを切り取ったビジュアルにある。『ヤッターマン』は三池監督のこだわりで原作を忠実に再現したビジュアルを作り上げ、金太郎あめのようにどこを切り取っても“原作そっくり”にこだわっている。しかし、『DRAGONBALL EVOLUTION』はビジュアルを原作そっくりに作り上げることにこだわってはおらず、原作をヒントにしているという程度。予告編で、亀仙人の風采(ふうさい)がまったく原作と違っていることに多くの原作ファンが、がっかりしたことだろう。映画を実際に観るまでは、このビジュアルで映画の内容を想像するしかないファンの心はここで大きく揺れ動いてしまった。
それを引きずっての先行レイトショー公開では『DRAGONBALL EVOLUTION』の評判は散々だったのは言うまでもない。しかし、忘れていけないのが同じように前評判が散々だった映画『ゲド戦記』だ。前評判は悪評しか立たず、ネットのユーザーレビューも★一つが精いっぱいの散々な結果だったにもかかわらず、フタを開けてみれば、興行収入は最終的に76.5億円で2006年邦画興行収入1位となった。人は愛情のあるものに対してはどうしても辛口になってしまうのだ。そう考えると、この風評とはまったく逆に『DRAGONBALL EVOLUTION』が大当たりする可能性も高い。
さて、この人気コミック実写化対決の結果はいかに? 土日の集計は16日の月曜日に発表される。
映画『DRAGONBALL EVOLUTION』は3月13日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほかにて全国公開
映画『ヤッターマン』は3月7日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開中