『ターミネーター4』の謎の男を直撃インタビュー!「みんなをビビらせるよ!」
全世界が待ち望むSF超大作映画『ターミネーター4』で、物語のキーポイントになる謎の男マーカス・ライトを演じた、ブレイク寸前のサム・ワーシントンに話を聞いた。
舞台は、マシンの攻撃が始まった審判の日以降の荒廃した近未来。コナー以外に、1984年の映画『ターミネーター』でマイケル・ビーンが演じたカイル・リース(アントン・イェルチェン)と、もう一人、ミステリアスな存在のマーカス・ライトが登場する。物語の鍵を握るマーカスを演じるのはオーストラリア出身の新人サム・ワーシントン。ジェームズ・キャメロンの映画『タイタニック』以来の新作映画『アバター』(原題)の主役に抜てきされたサムが、今後アクションスターとして注目されるのは間違いない。
「マーカスは、物語の中でジョン・コナーとカイル・リースの成長を助ける存在で、僕はこのキャラクターをコナーとリーズの間の架け橋と理解しているんだ」自分の役柄をこう説明するサムが、クリスチャンとにらみ合う予告編のシーンが印象的だが、今ハリウッドで最も注目を集めるクリスチャンと仕事をしてみてどうだったのだろう?
「クリスチャンとの仕事は強烈だったね。役者としての彼の情熱と仕事に対する取り組み方にはものすごいものがある。何といってもバットマンだからね(笑)。クリスチャンのことは大好きだよ。彼は脚本の中にある疑問点をすべてクリアにしようとするし、作品を少しでもいいものにするための努力を惜しまないんだ。彼と仕事ができたことは実に光栄だったよ」
ファンの中には、映画『チャーリーズ・エンジェル』シリーズの監督マックGが今回演出を手掛けていることに不安を感じている人もいるようだが、マックGとの仕事をサムは大いに楽しんだようだ。
「マックGはこの作品に100パーセントの情熱を持ち込んでいる。それは間違いないね。彼は作品がファンの期待を裏切らないものにするために精いっぱい頑張ってるよ。彼自身が『ターミネーター』シリーズの大ファンだしね。彼のようにエネルギーにあふれた監督と仕事をしたのは初めてだよ。リアルで緊迫感のある作品に仕上がっているといいね。憶病な人に向けた作品じゃないからね。僕らはみんなを思いっきりビビらせるつもりだよ。ちなみにぼくは撮影中、傷だらけだったんだよね……。でも、『プライドと偏見』をやっているわけじゃなく『ターミネーター』をやってるわけだからへっちゃらだよ」
低い声がとても魅力的なサムは、見るからに男っぽく、少しだけスティーヴ・マックィーンをほうふつとさせる。最近あまり見かけない男くさいスターの誕生だ。(取材・文:細谷佳史 / Yoshifumi Hosoya)