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ウディ・アレン監督に電話で直撃インタビュー!日本の“婚カツ”ブームに待った!

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結婚もいいけど、奔放な恋愛もいいよね。
結婚もいいけど、奔放な恋愛もいいよね。

 75歳にして、いまだシニカルさを忘れないニューヨーカーである巨匠ウディ・アレンに電話でインタビューをした。インタビューでは、ウディが日本の“婚カツ”ブームに待ったをかけるような発言も飛び出した。ウディ監督の恋愛観を反映させて作ったという新作映画『それでも恋するバルセロナ』は、バルセロナに遊びに来た二人の女子大生が経験する、ひと夏の出来事を描いたラブコメディーだ。

映画『それでも恋するバルセロナ』写真ギャラリー

 作品の主人公は、自由奔放な恋愛をするクリスティーナとまじめで安定した恋愛を求めるヴィッキー。監督は、「ヴィッキーは保守的な子だ。夫や子どもたちとの間で、妥協を強いられてしまい、エキサイティングじゃない人生かもしれないけど、いつもある程度は幸せで、最悪な人生ではないね」と分析する。一方で、好奇心にあふれ、失敗を恐れない恋をするクリスティーナに関しては、「彼女は実験的な恋に身を投げるような冒険心がある。エキサイティングな人生ではあるよね」と語り、監督は若い女性たちには、クリスティーナのような奔放な恋愛も経験してみるべきだと考えているそうだ。

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 現在日本では、女性たちが結婚にむけて恋人探しをする婚カツがブームだが、本作ではその正反対に位置する「成就しない恋はロマンチック」というセリフが登場する。このセリフについて、ウディ監督に聞いてみると、「これは人生に関する一つの考え方なんだ。これまでのたくさんの経験を振り返ってみると、確かに合点のいく考え方ではあると思うんだよ。」という答えが返ってきた。

 この言葉は、もともとはフランスの哲学者であるドニ・ド・ルージュモンの言葉だそうだが、監督も彼の言葉に大いに共感したそう。「恋愛の最中、障害があってそれを乗り越えようとしているときは、それはもうすてきでロマンチック。そして、その問題が解決して、一緒になるのもすごくいい人生だけど、そうするとロマンチックさは失われてしまう。肝心な恋愛の部分がなくなってしまうんだよ。」といろいろな恋愛を経てきたであろう、ウディ監督ならではの恋愛哲学を教えてくれた。

 日本では、「結婚して、落ち着きたい」という女性も増え、まるで結婚がゴールかのようになっているが、「不完全だからこそ、ロマンチック」な恋愛を描いた本作を観れば、婚カツ中の女性たちも、もう少し、完ぺきではない恋愛を楽しんでいたくなるかもしれない。

映画『それでも恋するバルセロナ』は6月27日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開

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