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キューバ革命の父カストロの姪、映画によって動きだした社会正義をアツく語る

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カストロの姪(めい)マリエラ・カストロ
カストロの姪(めい)マリエラ・カストロ - Photo:Yukari Yamaguchi

 7月4日夜(日本時間5日)、ロンドンで開催中のキューバ映画上映会に、マリエラ・カストロが、討論会のゲストとして登壇した。マリエラは、キューバ国家評議会議長ラウル・カストロの娘で、キューバ革命を起こしたフィデル・カストロの姪(めい)にあたる。

 マリエラが参加したのは、ロンドンの複合文化施設バービカンで7月3日から9日まで開催されるシネ・キューバと銘打った映画上映会。キューバ革命50周年を記念し、8本のキューバ映画上映と関連イベントからなる。

 キューバの性教育センター所長も務めるマリエラは、映画『苺とチョコレート』の上映後、フアン・カルロス・タビオ監督、キューバのゲイ人権活動家アルベルト・ロケ、司会、通訳とともに登壇、ゲイの人権などについて討論した。

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 ゲイの青年ディエゴとストレートの青年ダビドの交流を描いた1993年製作の本作は、キューバで初めてゲイを扱った映画として知られる。タビオ監督が「ダビドを偏見から自由になった新しい人として描いた。政府などより一般の反応を心配したが、キューバの人々は、考えていたようなホモフォビックではなかった」と言うと、マリエラは「二人が最後に抱擁するシーンでは、いつも泣いてしまう」と答え、「革命時の社会正義の概念には、全てが含まれていたわけではなかった。この映画ではそれが描かれている。この映画によって、いろいろなことが動き出した」と賞賛した。「ホモセクシャルが違法行為とされた時代もあった」とアルベルトも訴えた。

 これからの課題についてもマリエラは「革命50周年を迎えても、まだすべての偏見から自由になっていない。欧米の独善的な主義を離れ、真の社会主義を目指さなくては」と革命家の血を感じさせた。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

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