坂口憲二の兄・坂口征夫が俳優デビュー!サメとのエアープロレス披露!?
俳優の坂口憲二の兄であり、映画『カムイ外伝』で俳優デビューを果たした格闘家の坂口征夫が撮影秘話を語った。
伊藤英明演じるサメ漁の集団“渡り衆”のひとりとして抜てきされた坂口が、崔洋一監督に直訴したのは、「体はなんぼでも動かしますから、セリフを少なくしてください」というすごい条件。そんな彼に与えられた最大の見せ場は、巨大なサメとの迫力満点の格闘シーンだ。とはいえ、実際のサメと格闘したわけではなく、CG処理のため巨大な抱き枕との“エアープロレス”を強いられた坂口。その演技は、本人の予想を超えた大変さだったそうだ。「最初に自分でやってみたんですけど、崔監督にNGを出されてしまいました」という坂口は、「こうやるんだ!」とマットに噛みつき、七転八倒しながらマットと戦って見本を見せる崔監督の姿に驚かされたという。
30分にも及ぶ撮影のあいだ、「サメは活きがいいんだから、もっと締め上げろ!」という崔監督の怒鳴り声を浴びながら、さらに坂口を苦しめたのは、初めての撮影ならではの映画の掟。「演技について怒られながら、カメラに尻を向けるなとか、枠から外れるなってわからないことで怒られまくって、完全にテンパりながら頑張りました」と坂口は当時の苦しい状況を思い出しながら話してくれた。パンクラスで活躍している自身の格闘経験を生かして、見事サメをへし折って見せた坂口は、「試合と同じように、ひじ打ちから始まって、この辺を締めるか……って想像しながら、最終的にはチョークスリーパーで締め上げました」と最強の敵との戦いを振り返った。
本作への出演のきっかけは、ある日、坂口道場に届いた一通のFAX。これまで演技の経験もなく、突然の出演依頼に戸惑いながらも「兄貴が出ないならおれがでる」という弟・憲二の一言で、出演を決心したという坂口は、初めての演技を経験したことで、弟を見る目もまた変わったという。「演技をすることのすごさがしみじみわかった。主役を演じたりしている弟を尊敬しましたね」と語った坂口は、弟と同じリングに立てたことを心から喜んでいるようだったが、「役者としてはまだリングにも立てていないです。ちょうど花道を歩き出したくらい」と話しながらも、本作の出演をきっかけに役者としての仕事にこれからも挑戦していく姿勢を見せてくれた。前代見聞のシーンで鮮烈にデビューを飾った坂口征夫が、サメにさく裂させた見事なチョークスリーパーを劇場でぜひ確かめてもらいたい!
映画『カムイ外伝』は9月19日より全国公開