オダギリジョー、孤独を語る!友だちは2、3人ぐらい…カッコイイ女性の目撃談も
業田良家の「ゴーダ哲学堂 空気人形」の短編コミックを是枝裕和監督が、映画化した切ないラブストーリー映画『空気人形』公開直前イベントとして是枝裕和監督とオダギリジョーが現役・早稲田学生と熱く語るティーチイン試写会が開催された。
同作は現代人の孤独と空虚を、是枝監督が美しい映像で描いた愛と涙のファンタジー。是枝監督の後輩でもある現役の早稲田大学生たちが本作を鑑賞し、学生たちと是枝監督、オダギリの2人が語り合った。空気人形とは昔で言うところのダッチワイフ。是枝監督はこの『空気人形』を作った理由について「原作の、空気人形が破れて愛する人に息を吹き込んでもらうという場面に惹(ひ)かれて映画を作りました」と明かし、「人形が自分で空気を入れているときはコンプレックスだった空虚というものを、他者に吹き込んでもらえる可能性のあるポジティブなものに転換している。満たされるというのはこういう形もあるのではないか、と提示したつもりです」と本作で描きたかったことについて語った。
一方、オダギリは本作のテーマでもある孤独について、「僕は孤独をそんなに苦と思わないタイプなんですよね。一人っ子だし、母と二人だけの家庭だったからかもしれないけど。友達も2、3人位だし。何かしら頼れる人・モノがあれば良いかなと思います」と実は孤独が日常だということを明かした。また、最近の学生が、一人で食事をしている姿を見られるのが嫌でトイレで食事をすると聞いて、是枝監督も参加したトロント映画祭の帰り道でのエピソードを披露。「ラーメンが食べたくなって、一人でラーメン、餃子、炒飯、ビールというメニューを頼んだのですが、若い女性が一人でカウンターで全く同じメニューを食べているのを見てかっこいいと思いましたけどね」と一人で行動することの美学を語った。
本作でのオダギリは、物語の中ではある重要なシーンに登場する。しかし出演時間としては短いため、是枝監督が今度はオダギリとはがっつりやりたいと語ると、それを受けたオダギリは「誰かが10億円ぐらい僕にくれたらすぐコラボできます!」とリアルなコメントをして会場を沸かせた。
映画『空気人形』は9月26日より、シネマライズ、新宿バルト9ほかにて全国公開