デヴィッド・クローネンバーグ監督が『ザ・フライ』をセルフリメイク
ハエと融合してしまった人間の恐怖を描いた1958年のSF映画『ハエ男の恐怖』をリメイクした1986年の映画『ザ・フライ』。続編の『ザ・フライ2 二世誕生』まで製作されている同作のリメイク作品が製作されることが明らかになった。
ハリウッド・レポーター紙のブログ版が伝えたところによると、20世紀フォックスが『ザ・フライ』のリメイク版を製作し、その監督に1986年版でメガホンを取ったデヴィッド・クローネンバーグが再びあたるとのこと。『ザ・フライ』のリメイク企画は2004年末頃から進められており、一時期はVFX畑出身のトッド・リンカーンが監督として決まっており、主演候補にはニコラス・ケイジの名前が挙がっていた。今回のリメイク作品は最新技術を駆使して製作されることが予想され、3D映画化も考えているのではといわれている。デヴィッド監督はパリとロサンゼルスで上演された『ザ・フライ』のオペラ版にかかわっているものの、これまで自身の作品のリメイクにはかかわりたくないと宣言しており、監督がセルフリメイクに乗り出すのは異例のことだ。しかしながら最近の流行なのか、ミヒャエル・ハネケ監督が『ファニーゲーム』をセルフリメイクし『ファニーゲーム U.S.A.』が製作され、ヴェルナー・ヘルツォーク監督は自身のドキュメンタリー映画を基に『戦場からの脱出』を作っており、リメイクではないが自らが監督した1979年の映画『エイリアン』の前日譚(ぜんじつたん)映画をリドリー・スコットが監督することが決まっている。
デヴィッド監督がいつからリメイク版『ザ・フライ』の製作に取り掛かるのか明らかにされていないが、監督は本リメイク作品のほかに、トム・クルーズとデンゼル・ワシントン主演のスパイスリラー映画『ザ・マタレーズ・サークル』(原題)と再びヴィゴ・モーテンセンが主演する『イースタン・プロミス』続編の製作も決まっている。デヴィッド監督は無関係だが、監督の1982年の映画『ヴィデオドローム』のリメイクも決まっており、こちらも楽しみである。